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紫式子日記

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『ラヴェンダーの咲く庭で』



『ショコラ』でジュディ・デンチえぇなぁ、と思って
プロフィール読んで、題名だけは知ってた……作品。

私は好き! オトコ受けは悪そうだけど(笑)

「老いらくの恋」なんていう言い方もあるけれど、
身体が老いても気持ちはハタチ前後のまんま、なんてよく言うし、
老いても恋しちゃうと思うんだ、私なんかも他人事でなく。

そして恋を通して「大人気(だいにんきではなくおとなげ)」を
身に着けていくのも若いもんと同じなのだよな、
特にジュディ・デンチ演じる主人公は
いちども恋や結婚をしたことがないから
「恋をしてる人間のみっともなさ」みたいなのを自覚したり
隠したりすることができないんですよ、すごくかわいい。

けれど「中身は少女」でも世間的に見たら立派に「老女」だし、
相手の少年がまた少年で未熟だったりなんかして、おまけにそこに
天真爛漫で猪突猛進な「オトナの女」が現れちゃったりなんかして、
ラヴェンダーの咲く庭の静かな日常は、少し熱に浮かされた
真夏の白昼夢みたいな様相を呈するんです。

ラストシーンは、「少年に恋をした女性」すべてが
経なければならない「見送り」の儀式のような気がした。

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映画『ダウト ~あるカトリック学校で~』

公式サイト

1964年、ニューヨーク・ブロンクスにあるカトリック学校―。
厳格な校長シスター・アロイシスはひとつの “疑惑”を抱く。
生徒に人気のあるフリン神父が、学校で唯一の黒人生徒と
“不適切な関係”をもっているのでは…?と。

新米教師シスター・ジェイムズの目撃談によって芽生えた
この小さな“疑惑”は、次第にシスター・アロイシスの心を
まるで一滴の毒が浸透するかのように支配していく。

フリン神父の弁明も彼女の心には届かない。
一方純真なシスター・ジェイムズはフリン神父の弁明を信じ、
逆に“疑惑”のモンスターと化したシスター・アロイシスへの不信感を募らせていく。




映画でもいいけど、舞台向きの作品だなー と思ってたら、
やっぱり元は戯曲だったみたいね。

あらすじにしてしまうと↑だけなんだけれど、青みがかった映像、
素晴らしい音楽(カトリック学校が舞台だから教会音楽も!!)。
何よりメリル・ストリープとフィリップ・シーモア・ホフマンの
演技の冴え渡り方が! すげぇ!! 怒鳴りあう、激昂する、まじ怖い(笑)



舞台が1964年ってところがミソで、これはアメリカで
価値観の「世代交代」が起こりつつあった時代。

映画で考えるとわかりやすい。
Wikipediaで「アメリカ合衆国の映画」の項目を見てみると、
「1967年の映画『俺たちに明日はない』を発端として、
アメリカではアメリカン・ニューシネマと呼ばれる
反体制的な若者を描く作品群が1970年代半ばまでいくつか制作された。
これはベトナム戦争(1960年~1970年)が影響を与えたと考えられている。」

とあります。

メリル・ストリープ演じるシスター・アロイシスはすごく保守的な校長先生、
対するフィリップ・シーモア・ホフマン演じるフリン神父はすごくリベラル。
二人はそれぞれ、新旧の価値観の代表であり、寓意でもあります。



しかしこれ、原作の戯曲が作られたのは2005年なんですよね。
なぜわざわざこの時代に、1964年を舞台にした戯曲が書かれたか。

それは恐らく「自分の価値観すらも信じられない時代」が
再び訪れたからだと思います。

私、ラストのシスター・アロイシスの発言はつまり
そういう意味だと思っているのですが、いかがでしょう。

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映画『20世紀少年 <第2章>最後の希望』

映画『20世紀少年』公式サイト

副題見て「スターウォーズかYO!」ってすかさずツッコんだんだけど
それは「新たなる希望」ですね、しつれいいたしました。



個々のシーンは緊迫感あったし演出も「流石だなー」て感じだったんだけど、
いまいちひとつの作品としての、全体的な統一性がとれていなかったような。
まぁ原作がヒントを小出しにしていくタイプのサスペンスだから、仕方ないか?

あとはカンナ役・平愛梨さんの演技がもう少し自然だったら入り込めたかなー(´・ω・)
でもあの気の張ったかんじがカンナぽいちゃカンナぽい。なんたって美しいしな

コイズミキョーコ役の木南晴夏さんはいい「浦沢直樹ガオ」!!
鼻の下の筋の深さが、浦沢直樹が描くおんなのこぽくてイメージに馴染んでいる。



に、しても139分があっというまでした。堤幸彦氏の編集はむだがなくてよいですね。

あとはところどころに仕込まれた小ネタがwwwwwwwww
カンナの下宿するアパートの管理人が「常磐タカ子」だったり、
血の大みそか犠牲者記念碑で、チョーさんの上が「長崎 尚志」だったりwww
死なすなwwwwwwwww原作プロデューサー死なすなwwwwwwwwww



20世紀少年 第1章 終わりの始まり 通常版 [DVD]
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20世紀少年(ビッグコミックス)全22巻+21世紀少年 上・下
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映画『レッド・ドラゴン』



会社の先輩たちとレクター・シリーズについて話していたら
(そもそもレクター・シリーズ語れる職場環境がどうなのって感じだけど)
記憶がおぼろなのに気付いて、再見。

初めて観たときはブレイクが吐き気するほど嫌(今も割とニガテ)な時期だったので
その絵をメインモチーフに採用してるって時点で
「やりよるな、この映画」ってのはありましたw



さてさて。おとなになって見返してみて。
こーれーは、面白い! ですね。

息吐かせぬ展開、演出のメリハリ。
犯人の絶望・孤独、主人公の「ゲンナリ感」w
『羊たちの沈黙』と同等の評価を受けてもいいんじゃないかと思います。

たぶんアレなんだな
『羊たちの沈黙』『レッド・ドラゴン』は
捜査官が主人公の「推理モノ」だから誰にでも楽しめるけど
『ハンニバル』『ハンニバル・ライジング』は
「レクター博士の物語」だから、相当なレクター・ファンじゃないと
楽しく観られない っていう差があるんだな。



ラルース料理百科は『ハンニバル』にも出てきたなぁ、と嬉しくなった。
レクター博士が独房の前までシェフを連れてこさせて、
獄中で一流のオードブルを頬張っているシーンが微笑ましい。



原作読みたくなった

レッド・ドラゴン 決定版〈上〉 (ハヤカワ文庫NV) レッド・ドラゴン 決定版〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)

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映画『ララピポ』

「ララピポ」公式ホームページ

原作は読んでおきましたが、映画独自のアレンジも入っていて退屈しませんでした。
一緒に行った友達は原作読んでなかったみたいですが、楽しめたみたいです。

奥田英郎は実はニヒルなので、原作は登場人物や読者を
優しく突き放すようなところがありましたが、
映画版はみんなが微笑んで終われるようになってます。
そのことだけでも評価していい映画だと思う



あとキャスティングもスバラしかった。

主役の成宮くんは元来のいかがわしい演技が
「嘘だらけの人生を送る青年」の役柄にぴったり。

森山中・村上も上手く観客をムカつかせてくれた。

何より濱田マリ!! なんで美人なのにあんなに小汚く見せれるんだろうww
モダンチョキチョキズ時代を記憶しているだけにwwww







原作
ララピポ (幻冬舎文庫)
ララピポ (幻冬舎文庫)

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