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紫式子日記

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『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』江國香織


泳ぐのに、安全でも適切でもありません
泳ぐのに、安全でも適切でもありません



ものすごく落ち着いた

淡々とした文体で書かれているのに

激情が滲み出ていて

だけど文体は淡々としているものだから

素直にその激情に感応できない

そんな居心地の悪さと

だからこそ感じる「踏み外していない」安心と



特別好きな作品は無いけれど

本全体の雰囲気がいとおしい

そんな短編集



本人によるあとがきが上手い

最後のページまで読みきってほしい本

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『英語の語源』


英語の語源
英語の語源




長たらしい英単語を部分部分に分けて憶える、ってのはよくやりました。

substance=sub(副)+stance(立)とか、surround=sur(周)+round(円)とか。

でもこれは、さらに掘り下げて、各パーツのルーツにまで触れています。

そして現代では「形が似てるだけで無縁」に見える単語同士も、元を正せばひとつの語源を共にすることが明かされていきます。

単純に、楽しい。



ただ新書ゆえ、論の展開も中途半端ですし、量もそんなにない。

単語帳みたいにズラッと「語源辞典」のごとく並んでいるのを期待していたので、ちょい食い足りないです。

やっぱここから先は専門書・学術書になるんだな。



でも私の脳に何かを来したようで、これを読み終えた翌日から、英文を読むのが苦でなくなりました。

今までの脳みその出来が悪すぎたという説もあるが

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『はじめての構造主義』橋爪 大三郎


はじめての構造主義
はじめての構造主義




学が無いから今更こういうものを読む。

あんたあと5年くらい学生やりなさい。



はい、私のよーなパッパラ大学生でもとてもとてもよくわかる、構造主義の入門本。

「構造主義って何ぞや」を、そのルーツとなった学問分野も含めて説明してくれています。

レヴィ=ストロースが、アマゾンやオーストラリア原住民の複雑な近親相姦タブー規則に、数学的法則を見出すに至った思想的経緯が描かれています。

ただ、あまりにも初歩の初歩なので、本格的にやりたい人には食い足りないでしょう。

とは言えもちろん一発で理解できてる訳はなくて、もう2〜3回読み直したい本でもある(借り物なのに)。


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『命』柳美里



命


読みおわりました、『命 四部作』。

電車の中で読んで、人がいるのに何度も泣きました。

どうすればここまで人を愛せるのでしょう?

血よりも濃い、柳美里と東由多加の関係は、どんな男女の、それどころかどんな人間どうしの関係をも超越しているように思えます。



柳氏の妊娠と東氏の癌とがほぼ同時に発覚するところから、東氏の臨終・葬儀とその後までが、残酷なまでに克明に、そしてそれゆえ、激情を刻み込んで、描かれていきます。

難航する胎児の父親との交渉、それに伴う妹との決別などのトラブルに加え、レイプ強盗による被害など、「ナゼワタシダケガコンナメニ!」と柳氏に叫ばせる、不遇の連続。

何より、ペースを緩めることなく、むしろ段々に早くなっていく癌の進行。

それら非情な現実が事細かに綴られていく中に、かつての東氏とのエピソードが巧みに織り込まれ、物語は縦横に厚みを持っていきます。



取り上げるべき箇所は多いですが、敢えて選ぶと、東氏の葬儀での柳氏の弔辞、そして第4幕『声』を締めくくる言葉でしょう。


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『日経WOMAN』


日経 WOMAN (ウーマン) 12月号 [雑誌]
日経 WOMAN (ウーマン) 12月号 [雑誌]




伊東美咲の目ヂカラにヤられて買っちまったYO!

ってのは、半分ほんとうだけど(あれー)

別冊付録の「マネー美人! 強化レッスン」てのが読んでみたかったのさ。

いい加減おカネ貯まらない体質を改善したい21歳女子、就活戦線斬り込み中。やれやれ。



実はこれ、初日経WOMANだったのですが、面白いですね

特集記事の「本当の恋の見つけ方」なんか、タイトルはan・anとかと変わらない感じだけど、ちゃんと現代のキャリアウーマン「ならでは」の微妙な心境を上手く汲んでくれていて、好感が持てました



目当てだった「マネー美人」も、投資の始め方等、考えもしなかった世界を見せてくれて、得した感満載です。

タイプ別マネーセンス問題診断とかね。

私は「継続して自分のペースで貯蓄できるが、収入の範囲内で生活するのが苦手な面も」だってさ。あはは(乾)。



しかし、好きな雑誌=『日経WOMAN』の女子って、世間的に見て如何なんだろう。



サイト:日経ウーマンネット

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