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紫式子日記

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『日曜日たち』吉田修一


日曜日たち
日曜日たち




今年の誕生日プレゼントに、友人の一人がくれまして。

余談ですが「誕生日プレゼントが本」って良いよね。

しかも実用書でも写真集でもなく、小説ってのが良いよね。

かなりときめいた、実はw



いゃプレゼントにしたくなったのも納得、の良い本でした。

短篇集なんですけどね。

主人公たちは年齢も性別もばらばらなんですけど、全部日曜日が舞台になっていて、そして過去の回想が物語の大部分を占めるんです。

それゆえのノスタルジーというか、ほろ苦さ、甘酸っぱさがあるような。

決してハッピーではないんだけれど、薄暗くもない、読んでいて気分の良い本でしたね。

あと、各ストーリーに共通して登場する家出兄弟がいて、最後の「日曜日たち」で彼らの結末が描かれるのが心憎かったです



私も友だちにプレゼントしたくなる(あるいはプレゼントできるような本を読もう…… と思いました

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『ドグラ・マグラ』夢野久作


ドグラ・マグラ (上)
ドグラ・マグラ (上)




ドグラ・マグラ (下)
ドグラ・マグラ (下)




私これ、上巻だけは1年の時に読んであったんですよね。

でもそこで挫折して、2年ぶりにめくってみたら上巻の内容も忘れてて、しょうがないから上巻から読み直しました。

んで、やっとさっき下巻読み終わりましたよ。



あー、アタマ疲れた……。



この小説は気持悪いね!

いや、描写がグロいとかじゃなくて(そういうところもあるけど)。

いちおう推理小説なんですよ。

だけど、ひとつの真実を浮き彫りにしていくんじゃなくて、その時・その場面で最有力な説っていうのが、二転三転していく。

非常に気分が悪い。落ち着かない。

そしてあのオチ!! 残酷!



いゃー……日本最高峰の奇書。

ガンガンに振り回していただきました。

文学の力、みたいなのを久しぶりに感じましたね。

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『東京タワー』リリー・フランキー


東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜
東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~




私が師匠と呼ぶ人間は3人いる。

1人は毎度お馴染みのバイト先の先輩で、もう1人はサークルの先輩。

そしてもう1人がリリー・フランキーだ。



この本はリリー・フランキー初の長編であり、かつ自伝である。

「ボク」の最古の記憶から、最愛の母=リリー・ママンキーの死を経、現在に至るまでが切々と綴られている。

「野球部のシゴキ」「白タキシード」など、リリーファンにはお馴染みの諸エピソードが、線と線で結ばれる。

ただし、『誰も知らない名言集』で扱われていたときのようなギャグ性は、今回は姿を見せていない。



未だかつてこんなに切なさに溢れた「リリー・フランキー」もなかったろう。

しかしそれを「シケている」と切り捨てるのは、少なくとも私には無理だ。

私はここに、「師匠」も「かまってほしがり」も超えた、1人の「人物」としてのリリー・フランキーの愛やら情やらといったものを見てしまった。

最後の10ページ、私は涙ぐんでいた。

最早「師匠」でなく、1人の「人間」としてのリリー・フランキーに情を抱き、親しみを感じるようになっていた。



半生を綴っているだけにボリュームはあるが、そこは流石の言語センスで読みやすくしてくれてある。

周囲にレポート執筆中の同学たちがいるファミレスにて、3時間で読破。



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米倉斉加年の絵本


届きました。

なんか記憶してたより気味悪いんですけど。

だがそれが良い、というのは言うまでもない。

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