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紫式子日記

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『レッド(2)』山本直樹



学生運動における若者たちの「気分」を淡々と描くまんが。
1巻は★こちら



活動資金を調達するため、とうとう銀行強盗という手段に走る。
けれどそれは「G(ギャング)作戦」と呼ばれ、
「資金なくなってきたな、またG作戦しなきゃな」
という程度のノリで、麻痺した感覚の中で行なわれる。

アジトを転々と変える、逃亡の日々。
「ヤバさ」を感じる同志(特に女子)もいるが、なんだかもう
信念なんだか「引き返せない」んだか区別が付かなくなってる感じ。

そして、巻末では、「あの日」につながる提案が……。



キチガってまいりました━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
って感じかな、全体の展開の中での役割を言えば。

でもどこからこんなに「狂気的」だったのか思い出せない。
というか、思わせないように描いている、山本直樹が。
「『こうなる』のは、特別なことではなく、ふつうのこと」
とでも言いたそうに。

みんなで囲む鍋とか、のどかそうに描いてるんですよね。
ホント、大学のサークルの「宅飲み」みたいに。

ちょっとずつ静かに、部分的に「違えて」いく。
けど、気付いたときには、確実に「地」から足が離れている。



巻末に押井守(学生運動やってたんだね)との対談。
ちゃんと読んでないけど、ホントに「ふつうのこと」だったんだなー、という印象。

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『チェーザレ(5)』惣領冬実



学内での模擬戦争という設定で、騎馬戦シーンがあるんだが
これがオニのように上手い。

映画のようなまんがというのを久しぶりに見た。
惣領冬実、本気で絵が上手いと思う。



その戦闘シーンにページが割かれているぶん、
ストーリーの進捗はそんなに無い。
たぶんこのまんが史上、最初で最後の「青春群像」巻。



あとやっぱ腐女子的には
「チェーザレ×ミゲル」もイケるんでしょうね、
すでに誰かやっていそうだ。

あ、何度も言いますがやおいは小学校で卒業したんだからね。

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『聖☆おにいさん(2)』中村光



『モーニング2』最新号、昨日発売なのに
予約した近所の本屋で
「ふだんうちで扱っていない商品なので……」
ってむべなくおあずけされちゃったよ(´・ω・)



つ、ワケで講談社的には
22日に雑誌発売 → 23日に単行本発売!!
とテンション上げさせたかったところなのでしょうが、
戦略に乗りそびれた気分で後者だけゲットです。



連載媒体の『モーニング2』という雑誌は、私が人生で初めて
毎号欠かさず(しかも創刊号から)買っている雑誌で、
このまんがも『モーニング』本誌に出張した回以外は
ぜんぶ読んでしまっているんだけれど、
そういう場合でも単行本を買う意義のひとつに

各回の間にある半端ページに書かれる1コマまんが

ってのがあると思うようになっていて、
そしてこの人の1コマまんがにはその価値があると思うんだな。



あとこれと『モーニング2』買うと、
ブッダとイエスが着てるTシャツの抽選に応募できるしね★

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『穴、文字、血液などが現れる漫画』駕籠 真太郎



駕籠真太郎 公式HP「印度で乱数」



ビレバンだと★大越孝太郎と並んで置いてあるかんじの人なんだけど、
大越さんから耽美性をキレイサッパリ取り去ったみたいな人。

乾いたシュール。ドライだよね。
血液、内臓なんかもすごくアッサリと出てくる。
アッケラカーンとしたグロ。
エロもあるけど、ドライな残虐エロだから「勃たない」。
ストーリーもオチ無いしね。



でも題名を「駅前●●」「大●●」で統一するところとか、

各話で「これ」と決めたモチーフを貫くところとか、

反復・拡散・分裂にすごく執着してるところとか、
(等分して、等分して、等分して……ってやってくと
 無限にちっちゃくなって限りなく0に近付くけど
 なくなりはしない、っていうのって何か名前あるんだっけ)


そもそも律儀に毎回オチ無しにしているところに却って
妙な「執着心」「フェティシズム」の匂いを感じたり。



その空間は無限で、だけれど閉鎖的でそこからは逃げられない。

ひょっとしたら宇宙につながっていくのかもしれない、
と思えるようなシュール。



私は大越孝太郎のがスキですけどね。

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