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紫式子日記

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黒い服

ひさしぶりに池袋に行ったら、具合のいい服があったので買ってしまいましたよ。

フィットシルエットのパンツ、

実は黒いパンツずっとほしかったんだけど、何故か持ってなかった。

かくしてまた黒いワードローブが増えたわけですが。
えぇ、実はこんな私でも、持っている服の中でいちばん多い色はなんですよ。

じゃないんです。

確かに大抵の色ならありますけど、数で黒に勝る色はありません。

しかも最近私、黒着ること多くなってるんです。

意識的に黒い服を増やしているという側面もある。

この時とはまた別の理由でね。



きっかけは、ここにも行ったこと書きましたが、森美術館でやってたCOLORS展

館内を5つのエリアに区切って、各エリアごとにテーマカラーを決め、それぞれの色の衣服を展示する、という形式なのですが。

いちばん最初のエリアが「黒」なんですよ。

で、そこの紹介文がすごいんです。(以下引用)



暗闇、死、服喪、悪――

黒は、負のイメージと深く結びついている。

まさにブラック・ホールのごとくすべての色彩を飲み込む黒の力強さに、人々は恐れ、また魅了されてきた。

19世紀に入ると、お祭り騒ぎのような前世紀のファッションを拒絶するかのように男性は黒を纏い始める。

虚飾を排するモダニズムの色。

近代の美学と共鳴する黒は乗馬服や喪服を通して女性のファッションに浸透し、遂には1920年代、シャネルの「プチット・ローブ・ノワール」という現代的エレガンスの一つの完成形へと昇華する。

そして、その美しさはイヴニング・ドレスの華麗さへと受け継がれていく。

一方、黒の内に秘めたエネルギーは。20世紀後半のカウンターカルチャーのもつ不屈の力と交感し、ビートニクス、実存主義者、パンク、ゴスといった反抗者の系譜に「過激さ」を深く刻み込んでいる。




いゃもう。

黒崇拝かと。

黒教かと。

だとしたら信者になっちゃったんだけどねーコレ。

「反抗の色」っていう捉え方が新鮮で、思わず心ときめいたのを憶えています。



反抗。

恐らく、既存の価値感への、でしょうね。

ていうか反抗てそもそもそういうものだけど。

「負のイメージ」を敢えて纏うことで、「正」なるものへの疑問を投げかける。

世間に対しても、自分に対しても。

それへの回答が予め自分の中にある人もいるかもしれないし、探している途中の人もいるだろうけれど、ひとまず疑問の提起として黒を纏う。



でも、この一方で「何ものにも影響されない」性質から「保守」の色ともとられますよね、黒。

裁判官の服が黒いのはそういう理由だそうじゃないですか。



いずれにせよ「力」の色とは言えそうですが。

既存の領域を守る力と、既存の領域を破壊しようとする力。



まぁもちろんこんなことをいちいち考えて黒を着ている人より、無難だし合わせやすいし、みたいな理由で黒を着ている人のほうが多いでしょうが。

与えるイメージがカッコいいしね。



とりあえず、ちゃらちゃら楽しげにマルチカラーを着ていたことへの反動なり反省として、しばらくは黒っぽい服で登場します。

なんて言う前からこの秋冬はダークトーンで来ていますが、自分。

春になったらなったで春色着たがるかもしらんし……。

単にカラフルなのに飽きたというだけかもしらんし……。

黒って飽きないんですよね。

「永遠」の言い換えとしての「無限」を感じる。

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