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紫式子日記

メインが耽美系アート・映画・絵画から、文房具・ライフハックに移行しています。だいぶ世俗化しました……。
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映画『トニー滝谷』


トニー滝谷 プレミアム・エディション
トニー滝谷 プレミアム・エディション






独身で年上の友達が、

以前の恋人と結婚を意識したことがあるよ

と言うのを聞いて妙に戸惑ったばかり。



なんだか

「誰かと一緒に生きる」

という感触がわからない。

まぁ、いざそういう暮らしを始めれば、

どうでも良くなるものなのだろうけど。

つか、予定ないしな。



トニー滝谷は、

ずっと一人で生きてきて、

それが「とても自然」だった男性。



だが彼は「とても自然に服をまとう」女性に恋し結婚、

「一人に戻るのを怖れる」までになる。

人生は無常、彼女は事故死し、

後には彼女が遺した大量の衣服が

あたかも彼女の影のように部屋を占拠し……

という、

   不所持→獲得→喪失

の物語。



キモは「彼が、服をどうするか」なんだけど、

その異常さは「やるせなさ」として、

かえって共感ポイントになると思う。

で、こういうの観ると、

「獲得すること」の恐怖みたいなのを

再認識して、冒頭の話に戻ると。

や、ないけどね、予定。





舞台のような作りの映画。

さいしょイッセー尾形が主演だからかと疑ったが、

原因はたぶんキホン真っ白な背景(壁)。



舞台装置って、

いちいち変えなくて済むように、

汎用性の高い、抽象的なものを

使ったりするじゃないですか。

あの感じなんですね。



「語り部」が語るべき台詞を、

「登場人物」が喋っちゃう手法
とか。

宮沢りえが一人二役をやってるところとか。



あとなんと言っても、

坂本龍一による音楽!

コレがスバラしかった。

サティのように陰鬱で不安定な旋律なのに、

サティの音楽に感じるような「苛立ち」を覚えない。

存在感があるのに、耳に付かない。

どれかってと、即興的なメロディ・リズムでしたよね。

それも「舞台っぽさ」の理由か。



こういった要素が相まって、

浮遊感のある、しかし感情はリアルに伝わる

不思議な雰囲気を生んでいます。

不思議で、しかし切々と哀しい。



原作を読んだのはだいぶ昔ですが、

(村上春樹『レキシントンの幽霊』)

たぶん、原作超えちゃってます。

『空中庭園』以来の原作超え。



あ、でも、村上春樹がハダに合わない人には、

映画でも無理です。

映画評サイトで星が少なめなのは、

たぶんそういう理由。

拍手[0回]

レキシントンの幽霊
レキシントンの幽霊

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Comment

こんばんは
  • David Gilmour
  • 2008-02-15 22:51
  • edit
式子はん、引き続きのトラコメ、感謝どすえ(なんだか、舞妓はんみたいな表現、笑)。

さて、この映画、ほんとによかったっすよね。ほとんど、邦画は見ないのですが、知人から勧められDVDを貸してもらって見たのだけれど。なんとゆーか透明感あふれた作品で気に入りました。市川準というのかな、この監督の才能はすごいと思いました。また、透明感の原因の一つは、おっしゃるようにサティに似た坂本龍一の音楽によるところ、大なのでしょうね。

昨年、昔の知り合いの女性監督がカンヌでグランプリを受賞しましたが、その作品に比べると、この映画の方が数段上のような感じがしました。
>ギルモアさん
  • 紫式子
  • 2008-02-16 01:35
  • edit
まいど(大阪人風で対抗)!

音響は、水音とかも混ぜてませんでしたか?
私はあまりDVD買わない派なのですが、あれは珍しくほしいなー と思わせる映画でしたね!

というか、K瀬N美監督、お知り合いなのですか!
BSでやってたけど、ちゃんと観なかっちゃったな……(´・ω・`)

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「シネ・ワン」リポート 書評「トニー滝谷」
  • 「シネ・ワン」リポート 書評「トニー滝谷」
  • URL
  • 2008/02/15(Fri) 23:15
これまで、村上春樹の作品は、デビュー作「風の歌を聴け」をはじめ、「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」「ノルウェイの森」「ダンス・ダンス・ダンス」などを読みあさってきた。これらの作品に共通している主題は「喪失と再生」だ。

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紫式子
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女性
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ぱっと見文化的なこと
自己紹介:
なんか王道はずれてるのが好き。
テーマにまとまり無くてすみません。
残念ながらこれが私です。

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