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紫式子日記

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『エロマンガ・スタディーズ』


エロマンガ・スタディーズ―「快楽装置」としての漫画入門
エロマンガ・スタディーズ―「快楽装置」としての漫画入門


いやすっげ。

スゴい。

スゴいしおもしろい。




題材はエロマンガなんですけど、

それを切りさばく理論手法がね。

欲張りなの。



メインとなる手法は

「ミーム(文化遺伝子)」

という考え方で、

例えば「手塚キャラの中性性」が

後の漫画家にも受け継がれる、

という視点。



そして、

「一度生じたミームは、

 盛衰こそすれ、

 決して消えない」。

だから今のエロマンガは

いろんな「要素」が多層的に含まれていて、

分類とかもしにくい。



また流通の事情や法規制、

さらに発表当時の世相なんかも

考えあわせた分析は社会学的



「ロリコン」「巨乳」「妹系」など、

ジャンル別に考察を進める第二章では、

露骨ではないものの

心理学的分析もなされます。



「エロマンガがどうこう」

っていうより、

「ある学術的視点で

 題材を分析するお手本」


みたいに仕上がってます。



もちろんエロマンガにも

詳しくなれますし、

自分が燃え(萌え)られるマンガと

そうじゃないマンガは

どこが違うのか、

なんて考察まで

自分でできるようになります。



あぁ、なんでもっと早く

読まなかったんだろ〜。




「ルサンチマン発、

 ミソジニー経由、

 レイプ着」⇒凌辱ネタ

とか、参考になりますた。

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