2007/04/13 Category : Books 『エロマンガ・スタディーズ』 エロマンガ・スタディーズ―「快楽装置」としての漫画入門いやすっげ。スゴい。スゴいしおもしろい。題材はエロマンガなんですけど、それを切りさばく理論手法がね。欲張りなの。メインとなる手法は「ミーム(文化遺伝子)」という考え方で、例えば「手塚キャラの中性性」が後の漫画家にも受け継がれる、という視点。そして、「一度生じたミームは、 盛衰こそすれ、 決して消えない」。だから今のエロマンガはいろんな「要素」が多層的に含まれていて、分類とかもしにくい。また流通の事情や法規制、さらに発表当時の世相なんかも考えあわせた分析は社会学的。「ロリコン」「巨乳」「妹系」など、ジャンル別に考察を進める第二章では、露骨ではないものの心理学的分析もなされます。「エロマンガがどうこう」っていうより、「ある学術的視点で 題材を分析するお手本」みたいに仕上がってます。もちろんエロマンガにも詳しくなれますし、自分が燃え(萌え)られるマンガとそうじゃないマンガはどこが違うのか、なんて考察まで自分でできるようになります。あぁ、なんでもっと早く読まなかったんだろ〜。「ルサンチマン発、 ミソジニー経由、 レイプ着」⇒凌辱ネタとか、参考になりますた。 [0回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword