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紫式子日記

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『ゴッドファーザー』シリーズ3本立て




今年もよろしくお願いします、

ってなわけで、元日から「初映画」を

ぶちかましてきたんだけれども。



早稲田松竹にて、

『ゴッドファーザー』シリーズ3本立てってアナタ。

しかも毎月1日は映画の日だから安いよおかあさん800円で3本立てだよ



『ゴッドファーザー』ってのは観たことなかったんですが、

イヤほんとにドンパチやってますね。

銃撃したり爆破したり、視察したり暗殺したり大変です。



でも主題はきっとちがう。ぜったいちがう。

たぶんだいじなのは信頼と裏切りと愛。




ゴッドファーザー
ゴッドファーザー


PART?では、マフィア「コルリオーネ・ファミリー」の初代ドン・ヴィートから

その息子・マイケルへの代替わりが描かれます。

「カタギ」として生きてきた三男坊のマイケルでしたが、

父ヴィートが襲撃されたことを機に、裏社会の住人になります。

復讐を成功させ、シチリア島へ亡命したマイケルは

潤沢な自然の中、現地の美しい少女と恋をし結ばれます。

しかし部下の裏切りにより、愛する彼女は殺されてしまいます。

マイケルは、裏社会にいったん入ってしまった自分は、

愛するものを失いつづける運命なのだと思い知ったはず。

ですがマイケルがその道を選んだきっかけもまた、父親への愛でした。

その相克。その苦悩が生涯マイケルを苦しめる様子を描いたのが、

『ゴッドファーザー』シリーズなのでしょう。

帰国し元の恋人・ケイと結婚したマイケルはヴィートをサポートし、

ついに「ファミリー」に関する全責任をまかされるまでになります。

エンディングでは「盟約の接吻」を手に受けるマイケルを不安げに見やるケイの視界が

部下が閉めるドアでさえぎられ、『?』への不吉な予感をあおります。





ゴッドファーザー PART II
ゴッドファーザー PART II


PART?は、ぶっちゃけ『?』を観てないと意味がさっぱりんこかも。

一介のイタリア系移民(しかも孤児)だったヴィートが、

「ファミリー」を率いる「ゴッド・ファーザー」になっていくまでの過程と

「ドン」を引き継いだマイケルが「ファミリー」の力を増大させていくいっぽう、

「家族」である妻子との溝が深まり、ついには断絶する模様を交互に描きます。

マイケルが指示し対立するマフィアのドンたちをいっせいに襲撃する映像は、

並行しておこなわれる洗礼で流れるバッハのオルガン曲をBGMに、

強烈で陰惨な(でも、こう称してよければ「美しい」)シーンとなっています。

順調に成り上がっていく若き日のヴィートのまぶしさはまた、

苦悩の深みにハマっていくマイケルのさまを際立たせます。

個人的にはロバート・デ・ニーロの輝きを増していく「ワルさ」にドキドキ。

ちゃんと「老後」の姿であるマーロン・ブランドに合わせてハスキーボイスなのね。





ゴッドファーザー PART III
ゴッドファーザー PART III


マイケルの生涯、ついに相克の苦悩から脱せられず……!

ってのを描く『?』。

マイケルから甥のヴィンセントへ、という世代交代、

くわえてマイケルの愛娘にしてヴィンセントの恋人だったメアリの死が、

「愛するものを失いつづける」苦悩継承を予感させます。

『?』『?』のシーンも回想として挿入され、

おまけに『ゴッドファーザーのテーマ』が劇中歌兼BGMになっちゃって、

シリーズ最強の「ホロリ」場面。

なんといっても圧巻なのは、『?』からマイケルを演じ続けてきた

アル・パチーノの「老い」!!

カタギだったころの清らかさと、影も入った苦労顔の対比は

『?』の後半〜『?』でもじゅうぶん味わえるけれども、

「老い」という月日が装わすメーキャップにはかないません。

どんなに賛否があったって、

どんなにソフィア・コッポラが大根だったって、

この『?』は必要。

これで『ゴッドファーザー』は無限ループの

ネヴァーエンディングストーリーに仕上がってます。

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