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紫式子日記

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『スローグッドバイ』石田衣良


スローグッドバイ
スローグッドバイ




『娼年』に引き続き、読んでみました石田衣良

一発で変換できないから、辞書登録しちゃったよ石田衣良

こちら、恋愛モノばかりの短篇集。

批評家ウケするのは『娼年』の方かもしれないけれど、一般の感覚として好まれるのはこっちかも。



「ちょっと甘口でもいいから、読み終わったあとで心地よい酔いを残すようなラブストーリーにしたいな。」

という本人のあとがきどおりの甘ぁ〜い仕上がりです。

石田衣良の作品って、やっぱちょっと照れくさいんだよな。

『娼年』もこれも、お酒片手にほろ酔い状態で読みました。

素面だと痒くって。。

ジェントルすぎるっつーか。

いちばん弱いところをくすぐられる感じ。

……モテるんだろうなー……。



痒い痒いと言いつつ、いちばん好きなのは? って訊かれると困る。

全作品とも、良い。

うーん、敢えて3つ上げるなら『泣かない』『フリフリ』『ローマンホリデイ』かな。

映画や仕草など、小道具の使い方が後引くタイプの作品ですね。



あと、女性一人称で書かれた『ハートレス』『線のよろこび』は、大塚英郎『ガール』とちょっとかぶった。

他人の生活にすごく想像力をめぐらせるっていう点で、創作姿勢が似てるんですよね、この2人。

でもやっぱり石田衣良は男性一人称が好きだなぁ。

感情の機微の描写が瑞々しくって。

「モテるんだろうなー……」

って感じするし・笑。

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