2007/08/07 Category : Art 展覧会「中村宏|図画事件 1953-2007」 ★名古屋市美術館HP/展覧会ページたしかMOTでやっていたのだけど、あそこいけすかないのでw行きそびれていたのね。この人の作品は、確か中学だか小学校だかの美術の資料集で見てた気がするんだけど。これ↓作家名とか、他の作品とか意識したことはなく。初期作品〜近年の作品(御存命なのですね・・・;)を網羅したこの展覧会は、ありがたいものでありました。ロシア・アヴァンギャルドとかそうだったんだと思うんだけど、えてしてこういう実験的な画風の人は、実験的な政治思想と結びつきがちというか・・・ 初期、50年代はプロレタリア美術みたいなものをやっていたのですね。それが60年代には、ポスターに使われているような赤が鮮烈な作品群を制作。60〜70年代にかけて、代名詞的なモチーフである一つ目女学生や機関車が登場するシュールな画風を確立し、前衛文学や社会主義系書籍の挿絵・ポスターなども手がけます。(うちの大学の 学祭ポスターもあった...)一方、70年代には青が印象的なタブローも制作、つづく80年代以降は、デュシャンの影響が多分に見られる「タブロー機械」で「見ることを見る」試みを始めます。近年の作品も掲示されています。どうやら、赤→青ときて、今は黄色×黒の「立入禁止」モチーフにはまっていらっしゃるよう。過去の画風や思想に固執することなく、「前衛」がグループとして成り立たなくなった今でも、ひとり「前衛」を続ける。そんな姿勢が感じられました。名古屋市美術館には「感想ノート」というのが置いてあるのですが、その中に「昭和の濃いエネルギーを感じました。」というものがありました。まさにそういった作家なのだと思います。 [0回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword