2011/10/30 Category : Movies 鶴舞ファンタスマゴリアレポート(3/3) 上映作品レビュー ★鶴舞ファンタスマゴリア長いので分けてます★1/3 上映前日記★2/3 寺嶋真里×今野裕一トークショー★3/3 上映作品レビュー暗くなり、スクリーンに映った映像が見えるようになるのを待って、メインプログラムである作品上映が開始されました。レビューっていうか感想メモだこれ ごめん ●『a teenager in love』 吹田祐一 (2009年)夏の日差しとプール、蝉の声を背景に描かれる、同級生男子に恋した男子高校生の、滑稽ながら物悲しい恋の顛末。主役の、ゲイの男子高校生役の演技がすごかった。フラれて震え泣くところとか。脇役の演技と脚本がざんねんだったのがざんねん。●『美しき日本の朝 / how beautiful japanese morning is』 吹田祐一 (2011年)3・11の震災を報じる新聞から始まる、ある朝の情景。女優さんが淡々と和風の朝食を作る手元を丁寧に撮っていたのに好感。『a teenager in love』に比べてかなりこなれた印象でした。「日常で感じる違和感」を看過せず掬いとる終わり方もぐっと来ました。●『悪党と花』 井口奈美 (2008年)荒野で出会った死にかけの悪党と、死にかけの花の精の交流。絵本のような世界観、よく映像でやった、と思ったけどエンディングは映像作品ならではだった。悪党のイキがった感じのツンっぷりに萌え●『でー・あっしゅ』 錆犬 (2011年)ノイズっぽい映像と音楽で、前衛っぽかった。意味のある(ただし前後関係はわからん)会話と意味をなさない人声の対比がたぶん何か意味がある●『しあわせな指』 いとうあや (2010年)アニメーション作品。ちょっとゴーギャンっぽい、熱帯南国っぽい画風。主人公の少年が指で木に模様を描くと鮮やかな血のような傷が付く。穏やかな色彩の中での赤って暴力的だと思った。しかし何が「しあわせ」だったのかいまいちわからなかった……。●『花を摘みに』 小出英貴+百合草尚子 (2006年)これもアニメーション作品。ちょうかわいい。雑貨屋に売ってる文房具に付いているイラストのようなファンシーな絵柄だった。音楽もコロコロして可愛い雰囲気。内容は、衝撃の超展開でした(笑)。●『CIRKUS Jeseni』 あぐ (2010年)『アリスが落ちた穴の中』でも使われたような、アンティークなイラストのスクラップっぽいアニメーション。(あの技法って正式名称あるんですかね。)画風はレトロ乙女チックな、あちゃちゅむっぽい感じ。台詞がロシア語? とか東欧らへんの言葉で内容がわからないようになっていた。けど、映像からわかる限り、夢の中のような不条理。メルヘンっぽいんだけどジワジワ不安になる。●『SEDIMUCHA』 あぐ (2010年)いい感じの年季が入った小物が動きまわるコマ撮りアニメ。はじめクマのぬいぐるみとか動いてて可愛かったんだけど、ワンピースが参入し場を支配したことで一気に不穏に。どことなくシュヴァンクマイエルっぽかった。ってかちょっと色彩の暗いコマ撮りアニメ見るとシュヴァンクマイエルっぽいって思うのやめたいあぐさんは、名古屋市千種にあるギャラリー「アートグラフ」で個展を開催中だそうです。参考:不思議の国のあぐ 作品展 | 名古屋のアクセサリーショップ Sipka 公式ブログ期間は2010年12月18日(土)~2011年2月21日(月)。●『MANIA IN THE ROOM』 荒木博志 (1988年)人形を使ったコマ撮りアニメ。1作品目は対象が好きすぎて同化してしまった危ないマニアたちにピザを宅配しなければならなくなったキューピーちゃんの悲劇。「カメラマニア」の、顔がストロボ、胴体がカメラになっている造型が良かったなぁ。内容は怖いんだけど演出がかわいい。ところでマニアって英語で書くと、カタカナ語の俗っぽさが抜けて猟奇性というか狂気性というかガチなヤバさが出ますねYouTubeで見れます●『Mechanic & Angel』 荒木博志 (1989年)2作品目は天使を守ろうとするキューピーちゃんの奮闘。天使の羽が戦闘機の羽になってるんです。髪型の感じもちょっとアトムっぽい。なんとなく「澁澤龍彦 幻想美術館」展で観た四谷シモンの人形に顔が似てるなーと思ってたらほんとにエンドロールにエコール・ド・シモンが出てきた悪魔が暴走族(というか、ガガ様『Judas』PVに出てきたようなアメリカンな走り屋連中)っぽいデザインなのが面白かった。起承転結もきれいないい話で、「観後感」も良かったです。YouTubeで見れます●『アリスが落ちた穴の中~Dark M?rchen Show!!』 寺嶋真里 (2009年)見るの3回目かな? 何度見てもたまらんです。屋外っていう環境だったからだと思うけど、使われてる音楽が本当に好きだなーと思った。サントラ出ないかな(笑)●古田一晴(映像パフォーマンス)ふだんVJをなさっているという方の作品。なるほどVJっぽい、BGMとリンクしたリズミカルな映像でした。テーマは「映像」そのものだったのかな。映写機とそれを操作する男性や、往年の映画が素材として使われてた。(2011/10/31追記)ちくさ正文館の店長さんの「裏の顔」だった……。店内に『夜想』スペース作ったり、すごい方……。上映が終わったのは午後8時半。昼は暖かかったですが、その時間になるとさすがにかなり冷え込み、上映の合間に「さむいね」とささやく声も聞こえました。ですがイベント内容はかなり充実していて面白かった、来て良かったと思えるものでした。「やっぱサブカルは定期接種しなきゃだめだなーw」と思いながら帰りました。 [0回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword