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紫式子日記

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映画『ノートルダムのせむし男』


ノートルダムのせむし男
ノートルダムのせむし男


前、別バージョンは観たのだけど、どうやらこれがいちばん代表的な作品らすぃ。

ウィリアム・ディターレ監督、トーマス・ミッチェル, セドリック・ハードウィック出演の、

1939年制作版。



もう、他の2バージョンは何だったの!?

ってくらい面白かった



BGMよし、カメラワークよし、編集よし。

原作のディテールを損ねず、しかし冗長になっていない。



おまけに、当時の発明品である「印刷機」がたびたび登場し、

「印刷物の広まりによる民衆の啓蒙」

輻輳的テーマとして描かれます。

1923年版でも「民衆の蜂起」みたいな描かれ方はしていたけど、

「武力ではなく、思想を以ての革命」みたいなのが

強調されてますね、こちらは。



ノートル・ダムをはじめとするゴシック大聖堂は、

聖書を読めない民衆に、神の世界の素晴らしさを見せる、

当時の情報メディアでした。

それが、印刷機の登場によって、

メディアとしての役割を失った。

そういった歴史的背景までもが、

巧みに描きこまれています。

(その辺のことも『ゴシックとは何か』に詳しい。)



あとアレね、ネズミー版カジモドの意匠は、

たぶんこの1939年版を基にしているのね。

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