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紫式子日記

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映画『グッバイ、レーニン!』


「経た」時代だからこそ作れる、
思想や政治体制である以前に
「思い出」「理想」としての
「社会主義」。

激動の80年代末のドイツを舞台に繰り広げられるコメディドラマ。心臓発作による昏睡状態にあったため、ベルリンの壁崩壊、東西ドイツ統一の事実を知らない社会主義者の母親。ショックを与えることが命取りになることから、息子は事実を隠そうとする。


「車を注文してから
 出来上がるまでに3年かかる」

とか、東ドイツ時代の
聞きしに勝る
ジョークのような実情が
織り込まれる一方、
自由化が始まって
職を失った年配の
ご近所さんたちの声が
「西側化」の暗部を
さりげなく語ります。

東ドイツ時代のように「陳情書」を
代筆しに来る近所のおばちゃんが、
「昔みたいで懐かしいわ」
と言うシーン。
「大いなる実験の失敗」である歴史も、
彼女ら・彼らにとっては
「思い出の時代」だったということを
思い起こさせられました。

ラストの、でっちあげた
東ドイツ風ニュース番組で
「新書記長」によって
なされるスピーチは、
思想とか飛び越して感動モノ。

主人公のアレックスと一緒に
イカサマニュースを作ってくれた
映画マニアの彼が、何気に好きです。
ハンサムだし、直接会ったことのない
主人公の母親の葬儀に出席してるのも、
じんわり来た。

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