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紫式子日記

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『スパイシー・カフェガール』深谷陽


スパイシー・カフェガール
スパイシー・カフェガール




本日の立ち読み。

やまだないと読みに行ったのに「ふ」で始まる作家さんのまんが手に取ってるって何のこっちゃ。

装丁の妙ですね。装丁が心憎い、これ。



で、中身はもっと心憎い。

「食」に関しては自信がある主人公は、ふらりと立ち寄ったタイ料理屋で、唐突に厨房要員にされる。

そこで働く可愛い韓国人ウェイトレスとの初々しいロマンスと、「どう見ても用心棒、でも料理の味は繊細」なシェフ故と思われる国際的陰謀の影。

でも、主人公は料理の腕を磨き続ける……閉店後の厨房で、帰宅後のアパートで。

どんなに陰謀の匂いが渦巻いて、それに巻き込まれても、(何が起こっているのか理解できないゆえ)りちぎに日々を料理して過ごしていく、主人公のほのぼのした様が微笑ましいです。

終わり方も「やってくれるな〜」という感じ。

それはそれは、スパイスを効かせた深みのある味わいのタイ料理のようなまんがです……

って、私タイ料理とか食えないんだけどもね; からいのムリ;;;



画風も、ちょっと暑苦しいかな? と最初は思えたけど、読み終えると、このストーリーにとても合っていた気がする。

久しぶりに、粋なストーリーテラーを知った気分です。

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