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紫式子日記

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『金閣寺』


金閣寺
金閣寺


今更三島を読む浅学さ、ですな。



しかもどれかってーと文学的興味より美輪明宏への興味から派生してって要素がでっかい。
て言うかむしろ全て?;



まぁまぁ、頭の悪い戯言はさておいて、もっと頭悪い感想へ。

これはすごいですね。

すごくわかりやすい文化的インテリが書くものの代表、なんでしょうねこれは。

国語の現代文で習うような読み方がすごく容易。

それが容易すぎて、かつ隅々まで行き渡りすぎていて、かえって恐くなるくらい。



とても神経質な作家像が浮かびました。

これはあとがきにも書いてあったことだけれど、論理的な、頭で考えつくせる限りの美を再現・体現しようとしていて、しかもちょっとでもそれから離れることを凄く恐れていたように見える。

そして自決した作家、という彼のプロフィールとも簡単に結びついた。

上手く言えないけれど、「あぁ、自決する作家の書くものだな」みたいな納得がいった。

そして、その「なんとなく」のレベルにまで徹底した整合性に、またぞくっとした。

自分の定義する「美」へのこだわりがすごくあって、だからそういう面ではすごく許容範囲の狭い人だったんでしょうね。

そこから自己嫌悪なり、美輪への執着なりも派生していったんじゃないかな、と勝手に思いを巡らした次第です。



ついでなので、何故今更読むことになったかという顛末をば。



三島と美輪明宏がつながってたってのは知ってたんですよ。

誰ピカで三島が美輪明宏を「聖なる魔物」(だったかな)って呼んだってのを聞いて。

で、美輪明宏を見るに、さういう「ディープな」仲だというのもわかってはいたのだけれど、『愛の話 幸福の話』で「私が愛した人々」の中に三島も入っていて。

しかも「最後まで自分の美学を貫いた人」みたいに言われていて。

美輪明宏が言うんだからそれは相当なものなのだろうと思いつつ。



さらに、既知のようにうちのゼミでは石原慎太郎を扱っていて。

彼との対比で三島の名前も挙がってきて、「あ、これは避けられないのかな」と。

で、読んだわけです。



しかし本当にすごかったな。

人を悪に動かす美。

これ試験問題で出されたら、

帰り道思い悩んで受験どころじゃなくなってたかもなぁ。



愛の話 幸福の話
愛の話 幸福の話

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