忍者ブログ

紫式子日記

Home > ブログ > > [PR] Home > ブログ > Books > 『豊穣の海(二) 奔馬』三島由紀夫

『豊穣の海(二) 奔馬』三島由紀夫

あぁ、もうただ一言、
なんと疲れる小説か( ´・ω・)


前世(『春の雪』)では文化系美少年だった主人公が、
転生した『奔馬』では右翼テロリストに
なっておるのです( ´・ω・)

皇国を腐敗させる官僚や実業家を殺して
自分たちも死ぬ、って決心してるんですね、
当然ハラキリですよ割腹ですよ

でも周りの大人たちは、
彼を思いとどまらせんという
老婆心ではあるのですが、
彼の理想を踏みにじる訳ですよ、結果として

とはいえ書き手である三島は主人公の理想の
「崇高さ」をあくまでも書き続け、
物語の結末でそれを果たさせ、
そして第四部を書き終えた後
自分でも実行するんです。


という一連の流れを追うとだな、あぁなんと
文学的な、あまりにも文学的な中二病( ´・ω・)


日本が置き忘れてきた大変なものを
三島は一人で負わなきゃと感じ、
それを果たすのに死を以てするしかないと
思い至ったとしたら( ´・ω・)

彼にしてみれば私たちは
彼のあがないの上に
あんのんと暮らしていることに
なるのではないのか( ´・ω・)

あれは
「もはや暑苦しい者に味方はいない」
というのを示す事件で
「もう暑苦しくなくていい」
ということを逆説的に示してしまったのでは?

もし日本が国として軸がぶれていると思うなら、
彼の死に思いを馳せることが
その理由を考えるヒントになるかもしれない

別に行動主義や懐古主義に走る
ってハナシじゃなくね( ´・ω・)


なんてことを今は思う( ´・ω・)


とりあえずニコニコ組曲Jver.の動画観て
平静を取り戻した。
ごめんキミタケ、漏れ80年代生まれなんだ( ´・ω・)

拍手[0回]

PR

Comment0 Comment

Comment Form

  • お名前name
  • タイトルtitle
  • メールアドレスmail address
  • URLurl
  • コメントcomment
  • パスワードpassword

PAGE TOP