2008/01/09 Category : Books 『豊穣の海(二) 奔馬』三島由紀夫 あぁ、もうただ一言、なんと疲れる小説か( ´・ω・)前世(『春の雪』)では文化系美少年だった主人公が、転生した『奔馬』では右翼テロリストになっておるのです( ´・ω・)皇国を腐敗させる官僚や実業家を殺して自分たちも死ぬ、って決心してるんですね、当然ハラキリですよ割腹ですよでも周りの大人たちは、彼を思いとどまらせんという老婆心ではあるのですが、彼の理想を踏みにじる訳ですよ、結果としてとはいえ書き手である三島は主人公の理想の「崇高さ」をあくまでも書き続け、物語の結末でそれを果たさせ、そして第四部を書き終えた後自分でも実行するんです。という一連の流れを追うとだな、あぁなんと文学的な、あまりにも文学的な中二病( ´・ω・)日本が置き忘れてきた大変なものを三島は一人で負わなきゃと感じ、それを果たすのに死を以てするしかないと思い至ったとしたら( ´・ω・)彼にしてみれば私たちは彼のあがないの上にあんのんと暮らしていることになるのではないのか( ´・ω・)あれは「もはや暑苦しい者に味方はいない」というのを示す事件で「もう暑苦しくなくていい」ということを逆説的に示してしまったのでは?もし日本が国として軸がぶれていると思うなら、彼の死に思いを馳せることがその理由を考えるヒントになるかもしれない別に行動主義や懐古主義に走るってハナシじゃなくね( ´・ω・)なんてことを今は思う( ´・ω・)とりあえずニコニコ組曲Jver.の動画観て平静を取り戻した。ごめんキミタケ、漏れ80年代生まれなんだ( ´・ω・) [0回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword