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紫式子日記

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『ダンス・ダンス・ダンス』村上春樹

ダンス・ダンス・ダンス〈上〉 (講談社文庫) ダンス・ダンス・ダンス〈下〉 (講談社文庫)

ハルキ作品はあらかた読んだんだけど、
いちばん「いい話だったなぁ」と思えたのもこれ。
いちばん印象薄かったのもこれ。

で、読み返してみました。
たぶん印象薄かったのは、エンディングが
けっこうズルズルしてることだと思う。
もちろん不要なパートはないんだけど、
もーちょっとキリッと締まるんじゃ?
という感じ。

そしてこんなに「生き続ける」という
意思表明に満ちたものがたりだったけ?
で、ハルキ長編作品の年表を見てみる。
風の歌を聴け (1979年『群像』6月号)
1973年のピンボール (1980年『群像』3月号)
羊をめぐる冒険 (1982年『群像』8月号)
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド (1985年6月 新潮社・純文学書き下ろし特別作品)
ノルウェイの森 (1987年9月 講談社より書き下ろし)
ダンス・ダンス・ダンス (1988年10月 講談社より書き下ろし)
国境の南、太陽の西 (1992年10月 講談社より書き下ろし)
ねじまき鳥クロニクル (『新潮』1992年10月号~1993年8月号、1994年4月・1995年8月 新潮社より書き下ろし)
スプートニクの恋人 (1999年4月 講談社より書き下ろし)
海辺のカフカ (2002年9月 新潮社より書き下ろし)
アフターダーク (2004年9月 講談社より書き下ろし)
(Wikipedia「村上春樹」より)

こうやって見ると、明確に
『ノルウェイ』以前→喪失
『ノルウェイ』以後→再生(恋愛の成就)
って分かれてるんだなぁ。

『ノルウェイ』を書いた後で、よけいに
生の側に留まるって意思を強く表明せずには
いられなかったのかもしんまい。
でも、『ねじまき鳥』で使い果たしちゃった感はあるよね。

あと村上春樹は読者・外部とのコミットを
心掛けるようになってから傾いてった気がする
ハルキみたいな包茎的作家は、
むりやりムイちゃっちゃー
いけないってことでしょうかね。

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