2007/01/05 Category : Art スーパーエッシャー展 理系アートの至高。そういやいってきましたよ、「スーパーエッシャー展」。Bunkamuraにて。4日の15時にいったら「チケット売り場まで60分待ち」。し……死ねよ……しょーがないから同伴者と渋谷の街をぶらぶらして、18時ごろ「リトライしとく?」と行ってみたら「ただいまの待ち時間 0分」。(・∀・)!しかし中に入れば人・人・人……。初期の(だまし絵ですらない)フツーの版画にすら人だかり。ワタクシ実は、ビアズリーとかエッシャーみたいな「印刷芸術」(ってカテゴライズしていいかな?)は画集で観たほうが満足度高いの人なので、これにはいささかびつくり。まぁやっぱ、実物の細密さには感銘を受けるけれども。。。この展示で必見なのはやっぱ! 動くCGでしょう!だまし絵が動く! 無限につながる!! 無限に広がる!!脳内に無限の世界を生ぜしめながら、有限の紙の面積しか与えられていなかったエッシャー。50年かかりましたが、2次元は無限を手に入れましたよ、と伝えてあげたい。それから、こっちはほとんど気に留めてる人がいなかったけど、楽曲の旋律をうずまき上にプロットする楽譜に感動した。うずの1周が1オクターブ、内側ほど高い音、外側ほど低い音。もっとスゴいのが、それが実際のメロディに合わせたアニメーションになってるぅ!曲はバッハの『イノベンション第1番』で、このチョイスがまた秀逸。なぜかって、この曲は同一主題をくりかえした規則的なもの。旋律と描画、ふたつの規則性にしたがって動く色のうずまきは見事。それを観ながら思ったのは、バッハとエッシャーってやったことが似てる……ということ。どっちも厳格な理論に則った「規則性の世界」を描き、規則性の美しさを示した。けれど、どちらもどこかでその規則性をハズし、有機的な美しさも持たせている。だからエッシャーは「数学者」でなくて「芸術家」として歴史に名を連ねている。そしてバッハにもエッシャーにも感じるのが、無限を見た人間の感動。天の高みに上るバッハのオルガン曲と、どこまでも続いていくエッシャーの正則分割。私の中では同じかもしれない。数学者や地質学者ともかかわりがあったというエッシャーは、西洋美術史に「数字の美しさ」を持ち込んだ勲功のハッカーだったかもしれない。ガウディもモザイクで無限の小宇宙を表現したりサグラダ・ファミリアの形状を物理学的に決めてたり、理系的要素って「美」と親しい隣人なんですよね。『たけしの誰でもピカソ』で5日、「数学でキレイになる!」って企画をやってて感動したので、エントリ書くことにしました。「でんぐりでんぐり」はカワイイよね。 こんな本もあるらすぃ。ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環 20周年記念版 [0回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword