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紫式子日記

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『J.S.バッハ』礒山雅


J・S・バッハ
J・S・バッハ


バッハはゴシックではなくて

バロックの時代の人なんだけど、

立ち読みした感じゴシックにも通じる

アンビバレンスについて

書かれてるぽくて、挑戦。



まずバッハが生きた時代って、

音楽がバロック様式から古典様式に

移り変わる節目の時代で、

社会面でも、ルターの宗教革命

職業の世襲制の崩壊みたいに

「変革」の時代だったんですね。



そういった中でバッハは、

バロック的要素 ⇔ 新しい音楽の要素

の矛盾相克を生きた。

もっというと、上手く止揚させて、

独自の音楽を生み出した。



そしてバッハは、楽譜への書き込みが

事細かであることで知られてるらしいのですが、

実際のバッハの演奏は、

とても即興的だったのだろうという分析。

むしろ、即興的だったからこそ、

細かい指定が必要だったのではないか?

というアンビバレントな

解釈が述べられています。



そのため礒山氏オススメのバッハの演奏は、

楽譜に忠実に、きっちりかっちりというより、

ジャズ・アレンジなど、

自由なリズムでなされたものなんだそう。




「バッハはロックの元祖」

なんてたまに聞きますけど、

そういう「斬新さ」「即興性」を

上手く取り込める人だったっていうのが、

理由のひとつに挙げられるかもしれません。



また、教会音楽を

一般人のためのカンタータに

転用したりして、

「聖」のための音楽 ⇔ 「俗」のための音楽

という次元も、やすやすと超えていたようです。



それでも再三言われているのが、

「神こそがバッハにとっては

 一番の聴衆だった」
ということ。

そのため、バッハの音楽は常に

荘厳さを持って響くのだ、と。



このほか、資料からわかるかぎりの

バッハの人柄・生活などにも触れられていて、

バッハを身近に感じられ、

読みやすいながらも

充実した内容
になってます。

新書でこんな満足感あるの久しぶりだな。



影響されて文中で紹介されていた

ジャック・ルーシェのジャズ・アレンジを

聴いてみました。

よかったです。

クラシック&ジャズお好きな方は、zehi。
BEST OF PLAY BACH
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