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紫式子日記

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『肉体の学校』三島由紀夫



パッと見、やっすいメロドラマ。
題名も上手いとは言いがたいしね。

三島由紀夫はたまにこういうのを書くし、
そしてそれはなんだかちくま文庫に多いんだが、
まぁたぶん編集者の手腕なんだろう。

そしてこういう作風もたまにやっちゃうZE★
ってのは官僚的空気の中で育った
三島なりの家庭≒自分への反抗なんだと
私は勝手に解釈している。

それでもどうしても抜けきらない文体の気品というか、
下衆な人間・下卑た場面を描いてはいても、
それを描写するその言葉が流麗で美しくて
「もう、やっぱりゆっきーなんだから♪」
って嬉しくなってしまう。


この作品は、話自体は熟女の失恋⇒成長譚なんだが、
読んでて三島自身が主人公たちに
なりたがってたんじゃないかと思えてきた。

主人公みたいに、知的で家柄が良く美しい熟女になりたい反面、
若さと見た目の美しさだけが取り柄で、
中身は自分が思ってるほど詰まっていなくて、
熟女にコテンパンにやっつけられる愚かな少年
にも
なりたかったんじゃないか……と思えてくる。

あるいは前者が三島の幼い頃から培ってきた素質で、
後者がボディビルを始めてから目指していた像かな。
だって、少年の描写が「肉体」時代の三島の肖像と
印象ダブるんですもの。

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