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紫式子日記

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『柔らかな頬』桐野夏生

柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)  柔らかな頬〈下〉 (文春文庫)


なんか最近なにを読んでも人間の
「業」を感じてしまうのですが
本のセレクトが悪いのでしょうか。
どなたか宜しくご指南願います(´・ω・)


と、いうワケでまた
「業」まみれなミステリです。

むしろミステリの良し悪しって
そこに如何に「業」
きちんと描かれてるかによる

みたいな気がしてきたぞ。

犯罪って人間の「業」の
極端な現れ方の一面ですもんね。

宮部みゆきはそこんとこ
すごく意識、というか、
人間の弱さ・脆さ
すごくちゃんと描き出すよね。


今回読んだ桐野夏生は、
人間のエゴイズム?
残酷さ、身勝手さ
これでもかって描いてた。

いろんな登場人物の視点を
交錯させる、なんて
手法まで使って。

事件を境に、他人の酷さ・
自分の酷さを自覚して、
それでもなお
生きていかなければいけない。


たぶん他の作品だとまた
別のテーマなんだろうけどね。


結末も救い無い。
これ、読んでるこっちもキツいけど、
作者自身がいちばん消耗してると思う。。。


そこんとこ行くと森博嗣って、
ミステリというよりも
純粋な知的娯楽を求めてる感じだね。

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