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紫式子日記

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『BLACK JACK NEO (2)』田口雅之


BLACK JACK NEO 2 (2)
BLACK JACK NEO 2 (2)



来ました、田口版『B.J.』第2巻っ!!

1巻のレビューはこちらっ。



今回の収録作品は幼児虐待がテーマっ!

脳に悪性腫瘍のできた母親が双子の息子に虐待を加えていた。

母親はBJの手術で回復するものの、息子たちは現在……という話なのです。

虐待された辛さを抱えつつも、母親に愛されてもいた、そのことを懐かしまなければいけないこと。

そして、その想いを大切に、他人を信じようと努力しなければいけないこと。

自身も母親を亡くし、父親を恨みながら生きてきたBJだからこそ言えるセリフが語られます。

エンドシーン、少年時代のBJが母親に語りかけるシーンの回想が切ない。



他にはピノコに肉体を与えた際のエピソードを基にした『P嬢の憂鬱』と、『BLACK JACK ALIVE』に寄稿した「心眼」が収録されています。

「私は“医者”ですよっ……

 “網膜”に写る……偽りの美醜などでっ……

 物事を見ないっ……」




BJではない、田口雅之オリジナル読みきり殺し屋ハードボイルド『クラウディア』も同時収録。

知ってたけど、やっぱり「こっちのが軸足なんだな」って感じ。



どれも良いハナシなのですが、虐待されていた双子の片割れ・サルタヒコーネ(言わずもがなで猿田がモデル)の鼻の描写がグロテスクで、ちょい、クる。

でもこの人……本当に画力あるんだなー ってのはわかります。よ。

ただ、ネーム上手くないんだよな。

「っ」が多いっ……。

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『リストランテ・パラディーゾ』オノナツメ


リストランテ・パラディーゾ
リストランテ・パラディーゾ



やれやれ、もったい付けてないでいい加減更新しましょうか。

まんがばっか読んでます。

どうも私の文化生活はむらがあって良くない。



『クマとインテリ』で異彩を放っていたbasso先生の、別名義によるヘテロまんが。

若い女の子・ニコレッタが、親より歳の離れた紳士・クラウディオに思いを寄せます。

クラウディオと関わる中で、彼の前妻やニコレッタ自身の母親などと、心ごと真っ直ぐ接するニコレッタが爽やか。

他の登場人物も、表し方こそ違えど、皆それぞれに優しいんですよ。

そしてたぶん誰よりも、オノナツメ自身がキャラクターを幸せにしようと思っている。

だからでしょうね、「心温まる」という表現が、上滑りせず、しっくりきます。



まぁ……老眼鏡紳士モノで売ろうという戦略が見えますが。

でも、老眼鏡紳士目当てでこのまんがを買う人はいるのかしら。

たぶん皆、買ってから(それこそ主人公のニコレッタのように)

「私 紳士大丈夫そう」

って思うようになるんじゃないのかしら。

かく言う私もルチアーノにヤられたから何も言えないんだけどさ。毒舌老眼鏡。

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『パイドパイパー(6)』浅田寅ヲ


パイドパイパー 6 (6)
パイドパイパー 6 (6)



大好きな浅田寅ヲの、大好きなこのまんが。

終わっちゃった……。

さみしい。。。



ですけれど、ちゃんと「らしい」終わり方をしてくれていて嬉しかったです。

ハナシでかくなるんだろうな〜 って予感はあったけれど、まさかここまで大きくなるとは。。

やっぱり、軸になったのは「民族」でしたね。

夏比古の屈折・生きづらさを通してずっと放たれていたメッセージが、最終巻でことばになっています。



「自分たちと異質なものをあげつらってさげすむのに

 喜びを見い出すのがヒトって生き物で本能で

 俺はそういうのやなの」



他にも名言オンパレード。

浅田寅ヲのまんがって、「絵で語る」部分が多いから、却ってことばの重みが生きるんだよなぁ。

上手い。



「でも俺 君を死なせたりしない

 死んだ方がましな人生を

 生かされる地獄ってのがあるんだよ

 それを地獄ととるか否かは君次第だよ

 どんなものにもこの世界に生かされる理由がある

 生きて踏みとどまらせてやる

 理由がわかるその日まで 世界を見届けろ」



「一生に一度賭けるものが見つかったなら

 この世に生かされてる意味が見つかったってことだ」




まぁ、どんな名言でも文脈がなければ「木を見て森を見ず」、下手すれば「葉を見て森を見ず」

完結もしたことですし、皆さんも全巻読破してくださいよ。


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『ライチ☆光クラブ』古屋兎丸


ライチ☆光クラブ
ライチ☆光クラブ



私も大人になったもので、とうとう古屋兎丸の新刊正規価格で買うようになりました。

古屋兎丸との出会いは「ダ・ヴィンチ」に連載されている1ページまんがでしょうかね。

当時は古屋兎丸=アングラダークな絵を描く人、という先入観があって(それもあながち間違いではないんだけれど)、どうしてもあのスタイリッシュなタッチと結びつかなかった……。

それが「エロティクスf」に連載されているこの作品を観て……まぁ主人公がキレたメガネくんだったってのが大きいですよね……単行本を買うまでになるとは

初めて「ダ・ヴィンチ」を立ち読みした高校生時代の私に言ってやりたいですよ。



閑話休題。

古屋兎丸ってだけで充分アングラなんでしょうが、この作品、元はアングラ演劇だったそうですね。

(参考:Wikipedia「東京グランギニョル」

やけにロケーションが閉鎖的だなぁと思ったら、そういうことだったのか。

そういうこともあり、古屋兎丸の作品の中でも、画面に占めるの割合が多めだと思う。

少なくとも『π(パイ)』の蛍光灯みたいな明るさはない。



ストーリーとしては、人間の情(感情・愛情)とは? というのを、残虐な少年たちと彼らによって造られたロボットとの対比も交えながら、逆説的に描くコミック・ノワール

ストーリーとしては呆気ないんですし、残虐なシーンも多いのですけれど、描かれているものは重くて暖かいです。


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『その男、タカ(1)』もんでんあきこ・画


その男、タカ 1―加藤鷹ゴッドフィンガー伝説 (1)
その男、タカ 1―加藤鷹ゴッドフィンガー伝説 (1)




とうとうキタ!(・∀・)

加藤鷹の伝記まんがです。

AV男優志望の青年と鷹さんとの交流を軸に、鷹さんの今までが語られていきます。

1巻は初体験〜上京時のどん底について。
しかも『ワーキンガールH。』のもんでんあきこ先生が作画担当!

買うしかナイ!(・∀・)



「やっぱ、言うことカッコいいんだよ」

と男友達は鷹さんのことを、口を揃えてそう言います。

でもAV男優やって、場数こなしてるだけでそんなんなれるのかなぁ……と思っていたのですが。

やっぱり、送ってきているんですね。

壮絶な人生。


詳しくは買って読め。


男も女も、これを読めば鷹さんに惚れる。きっと。


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