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紫式子日記

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『ねむり姫』澁澤龍彦



実際に私が読んだのはハードカバーのほう。
ねむり姫
ねむり姫



『東西不思議物語』の応用編、という感じ。

現在の科学では説明のできない、不可思議な現象や伝承を題材に
澁澤龍彦が編み上げた、仄暗く、どことなくエロティックな6篇。




実はもうちょっとガチガチに「物語」を期待していたので、
というのはつまり「小説家」としての澁澤を期待していたので、
「語り部」ではなく「解説者」として顔を出されたのが
いささか期待はずれではあった。「らしい」とも思ったけど。



しかしてやはり澁澤龍彦は文章が上手い。
いま「美味い」って変換されたんだけど、
それもあながちマチガイじゃないかもしれない。

匂い立つような。
美しい姫君たちの容貌の描写とか、官能的にして高雅。



物語のまとう雰囲気自体が、平安時代とかの、
薄暗い室内で香を焚き染めたような、そういう雰囲気。

民俗学的な分析とか心理学的な批評とか、
やろうと思えばいろいろ出来るんだろうけど、
タッツーがかけてくれた魔法が解けない今はまだ、
そういうのは後回しにしておこうと思います。

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『B型自分の説明書』シリーズ



『O型』売り切れ続出ワロタw

Jamais Jamais(じゃめじゃめ)さんスゴいですね、
いちやく「B型長者」ですね★



個人的な評価・感想。

《O型》
P13に
「自己分析しない。とゆーか、できない。」
って書いてあったので、本人よりも周りが読むといいかもです。
ちなみに母と彼氏の人がO型で、彼らが自覚していない欠点まで含めて
けっこう当たっていた
ので、イタすぎて読み進められませんでした。

《A型》
周囲にサンプルが多すぎるため、平均値が取りづらく、
「あっちのA型さんには当てはまるけど
 こっちのA型さんにはビミョーだな?」
ってかんじでした。
でも、確かに年中行事に抗わないですね(私=抗うB型)。

《AB型》
周囲にサンプルが少なすぎるため、当たってるかわかりませんでした。
でも、さいきん知り合いになったAB型さんは、
当てはまらないのが1ページ分=6~7個だけだったらしいです。

《B型》
名著。



なので、ごく個人的なオススメ順位は

B>AB>O>A

ってなかんじです。


ただ、この本のまえがき&あとがきにくどくど書かれているように、
あくまでも「人それぞれ」なので、
当たっていれば自己紹介に使う
ってレベルの付き合い方が、いちばんふさわしい本なんでしょう。
と、言いつつ私は全巻買いましたが(ノ∀`)



ちなみに、このテのものが世に出回るたびに
「科学的・生物学的根拠がない」
「迷信だ」
「こんなものを信じているのは日本人と韓国人くらいだ」
「民度の低さの表れだ」

とカタクナに否定したがる人が出てきますが、
べつにいーじゃん、一緒に楽しめば、と思います。
つぅか、場をしらけさせるなよ、とこっそり思ってます。
個人的には、心理学・社会学的には説明つくよなぁ とか、
生物学的・生理学的根拠も、まだ見付かってないだけかもだしなぁ
とか、思ってます(笑)。

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【雑誌】『ラブコト』



『エロコト』の続編、らしい。いちおう。

「各方面からお叱りをいただいてしまったので、今回は配慮して」
女性のためのエロいエコ、というコンセプトの雑誌になったらしい。

けれど「女性が興味ありそうな話題」に手を出しすぎて、
CREAやan・anと差別化が出来ていない上、テーマが散漫になっている。

えらい豪華なゲストを今回も連れてきているんだけど、
わざわざリリー=フランキーと川上未映子を対談させて
「いいセックスは、ココロまで満たされる」なんて
(主にan・anで)使い古されたテーマを語らせなくてもいいだろう。
桜沢エリカの「セックスした男を好きになっちゃう女」とか、
もういいだろうそんなプロトタイプのラジカル・ビッチ!!



「各方面からお叱りを~」⇒今度は女性向けに
って流れになるってことはやっぱアレかね、
「女性を『資源』扱いしている!」
とかって誰かがカシマシくしたのかね。

いいじゃんね、資本主義体制において、自然の恵みも「女」も
ヒト(=man=male)のための「資源」にすぎんじゃんね。

というか、この↑考え方をすれば、

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『東京大学「80年代地下文化論」講義』宮沢章夫

20年経った今だから振り返られる、「80年代」。



あらかじめ断っておくと、私は1984年生まれ、
24歳女子です。年女です。しかも甲子な。

まぁ、なのでバブルはじけたりベルリンの壁が崩壊したときに
やっと5つとか6つとか小学校上がりたてだったので、
自分が生まれた80年代というのをよく知らなかったりする。

「あの頃」みたいなTVの特集でジュリアナ東京の映像が流れたりする、
ああいうイメージしかない。あと『バブルへGO!』か。

でも、★東京グランギニョルとか村上春樹とかも80年代の産物なんだよな。
うーむ、やっぱりわからん、80年代。



なので、「オタク」以外の切り口で「80年代とは何だったのか」を考えよう、
というこの本(というか講義)のコンセプトは非常にありがたかった。

宮沢氏は80年代の志向するところは「カッコいい」だったのではないか、と考える。
それは宮沢氏自身もたずさわっていた1982年OPENのクラブ
「ピテカントロプス・エレクトス」が非常に「カッコいい」、
ちょっと「敷居の高い」場・空間だったから。

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『ナイン・ストーリーズ』J.D.サリンジャー



アメリカ文学好きの友達がいて、その子に感化されて
(つったって知り合ってから5年経ってるけど)読んだ。

その子自身に「読みはじめたよ~」って伝えたら
「どうしたの式子ちゃん、★青春スーツでも着たくなったの!?」
とリアクションされた。
じゃかあしいわ(笑)。



といっても、この短篇集はそんなに青春青春してる感じではない。たぶん。

それよりも、人々のどうでもいい、あたまのわるーいおしゃべり
リアルさにびっくりした。
これがアメリカ文学か!! っていう印象。
野崎さんの訳も上手いんだろうね。



BGMとかを感じない、美化されてない感じ、
湿度の低い雰囲気、編集されてなさそうな会話……。

思い出したのは映画『パリ、テキサス』。
ヨーロッパ人が描いたアメリカってことで、
プロトタイプな「アメリカ像」なんだろうけど、
サリンジャーの語り口にも似たような雰囲気を感じた。

そういう、「空気感」を楽しむ作品……かな、
とりあえず今のところの私の中での位置づけは。



パリ、テキサス デジタルニューマスター版
パリ、テキサス デジタルニューマスター版

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