2008/01/09 Category : Books 『豊穣の海(二) 奔馬』三島由紀夫 あぁ、もうただ一言、なんと疲れる小説か( ´・ω・)前世(『春の雪』)では文化系美少年だった主人公が、転生した『奔馬』では右翼テロリストになっておるのです( ´・ω・)皇国を腐敗させる官僚や実業家を殺して自分たちも死ぬ、って決心してるんですね、当然ハラキリですよ割腹ですよでも周りの大人たちは、彼を思いとどまらせんという老婆心ではあるのですが、彼の理想を踏みにじる訳ですよ、結果としてとはいえ書き手である三島は主人公の理想の「崇高さ」をあくまでも書き続け、物語の結末でそれを果たさせ、そして第四部を書き終えた後自分でも実行するんです。という一連の流れを追うとだな、あぁなんと文学的な、あまりにも文学的な中二病( ´・ω・)日本が置き忘れてきた大変なものを三島は一人で負わなきゃと感じ、それを果たすのに死を以てするしかないと思い至ったとしたら( ´・ω・)彼にしてみれば私たちは彼のあがないの上にあんのんと暮らしていることになるのではないのか( ´・ω・)あれは「もはや暑苦しい者に味方はいない」というのを示す事件で「もう暑苦しくなくていい」ということを逆説的に示してしまったのでは?もし日本が国として軸がぶれていると思うなら、彼の死に思いを馳せることがその理由を考えるヒントになるかもしれない別に行動主義や懐古主義に走るってハナシじゃなくね( ´・ω・)なんてことを今は思う( ´・ω・)とりあえずニコニコ組曲Jver.の動画観て平静を取り戻した。ごめんキミタケ、漏れ80年代生まれなんだ( ´・ω・) [0回]PR
2007/12/25 Category : Books 「三島由紀夫新出資料」一般公開 そうそう、東池袋の「あうるすぽっと」で12/5~12/16に公開されていた三島由紀夫新出資料を観にいったのが、「豊饒の海」に取り組むきっかけだったんですよ。★Web案内「春の雪」主人公の「松枝(まつがえ)」という苗字の着想となったであろう和歌の書き写しメモ、というのがハイライトだったと思うんですけれど、それよりも幼児期のおえかき集とか、書「豊饒の海に注ぐ」の方がブルブル来るものがありましたね。特に後者は「あ、実在した人だったんだ……」って実感を抱いたりして。 [0回]
2007/12/25 Category : Books 『豊饒の海(一)春の雪』三島由紀夫 春の雪とりあえず「この男、クズだな」というところで父と共通見解に至りました。ああ今全国の三島ファンの殺気が。しかしやはりいちばん美しい日本語を紡いだ作家、という評価は揺るぎませんね。爛熟、芳醇、そんな言葉が似つかわしい。あと『鹿鳴館』なんかでは対立項として置かれていた洋の東西、公(政)と私なんかが絶妙に反発しあいつつ、融和している印象も受けました。ぜんぶ読んでからまた書こうと思います。 [0回]
2007/12/12 Category : Books 『サウスバウンド』奥田英郎 父は、元過激派だ。母も、元過激派だ。作品への気合はコピーの気合で大体わかる。映画の感想はこちら。原作→映画の順で観た人が「原作の方が面白かった」と言っていて、映画も十分楽しめた私はじゃあ原作は如何ほどか、と期待して読んでみた次第。いや、期待のはるか上!二郎が心ならずも「活動」に加わってしまう、その出来事の重さ。だってこの子小6でしょ!?繰り返される「大人は子供の世界では無力、 子供も大人の世界では無力」という言葉もそこには絡んでくるんだろうけど……。奥田英郎、手加減ねぇなぁ。あと個人的にグッと来たのが、ベニーさんがユダヤ人だったというエピソード。政治的にデリケートだし私は彼らについてほとんど何も知らないので、何とも言えないんだけれど、彼らの「苦労性」にはそっと寄り添いたくなります。 つづきはこちら [0回]
2007/12/08 Category : Books 雑誌『日経WOMAN 1月号』 日経 WOMAN (ウーマン) 2008年 01月号 [雑誌]表紙が栗山千明なのにびっくりして思わず買ってしまった。実に2年振り。まぁ特集「書く!技術」の手帳の使い方&ビジネス文例集が参考になりそうだったってのも半分あるけどもう半分は間違いなく栗山千明。一読して感想。こんなに口うるさい雑誌だったかしら。下手すりゃan・anより「スイーツ(笑)」。個別の感想。あくまで私見。◎特集「書く!技術」手帳に関しては正直『みんなの手帳』のが優秀。2005年に出たムックだけど、今年も読み返して感銘を受けた。ただ、年間→月間→週間とスケジュール欄を使い分けて、大小の時間の流れを把握するっていうテクニックを、見開きで説明したのは上手かった。「夢をかなえる日誌」と「書いて心を強くするメンタフダイアリー」はやりたい方だけやればいいんじゃないでしょか。今さらブログ書いて書籍化を目指せ、はないと思う。ビジネス文例集は社会人になったら使う。◎投資信託1年以内に始める見込みがあれば取っておいて参考にできそう……。恐らくマネーセンス(笑)なんだがセミナーに行くだけ行ってみようかな、と思わされた。◎簡単おもてなしメニューS&Bの提灯記事なんだが、応用が効きそうなので取っとく。トマトとキュウリのバジルマリネは作りたい。◎ウーマン・オブ・ザ・イヤー2008そいや1月号はこの号か。私の気付かないところで、いろんな人が活躍してるんだなぁ……とボンヤリ。TGCのプロデューサーさんて、リクルート出身だったのね。◎2007年の芸能・スキャンダルを斬る!おちまさと・辛酸なめ子・町山広美ってメンツがカオス(笑)「グラビア界の黒船」リア・ディゾンや「しょこたん」の「ギザカワユス」など、キーワードが先行してたねというのはおち氏の発見。あとはセルフプロデュースができ、努力が感じられる女性が話題になったねと。サラッと流されてるけど辛酸なめ子の「アイラインが太くなるほど高飛車になる」がこの対談でいちばん大切な発言じゃないかと思う。 [0回]