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紫式子日記

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『世紀末画廊』澁澤龍彦


実はかなり間隔を空けて読んでいたので、内容あんまり憶えてないっていう←←



とはいえそれゆえ印象深いものだけが記憶の柵にひっかかってる感じで、
それは何かっていうと中ほどの章「シュルレアリスム 狂熱の追求」。

「クールな世界観を教えてやる!!」
みたいなアツいエネルギー、が動かしていた運動なんだと思った。
だから高校~大学2年くらいの私も、熱狂したんだな、と思った。



ほんとは作家を1組ずつ紹介した最初の章目当てで購入したんだけど、
結果的に面白かったのは最後のほうの『芸術新潮』に掲載したエッセイの章だった。

長すぎず短すぎず、澁澤龍彦自身の自省っぽい部分もあったりして、満足度高い。



本全体としては、少々食い足りない印象。

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『中村工房』中村光

中村工房 (1) (ガンガンWINGコミックス) 中村工房 2 (2) (ガンガンWINGコミックス) 中村工房 3 (3) (ガンガンWINGコミックス)

今をときめく『聖☆おにいさん』の作者の、初期ショートギャグ連載。



この当時は地元にいて一人で描いていて、
編集さんと打ち合わせしつつネタ出ししつつされつつ、
みたいなのが無かったからか、ネタは荒削り。
大爆笑!! って感じのネタも、そんなには、無い。

でも、ずーっとマンガ家になりたくて、なれて、連載持てて……
っていう喜び、興奮みたいなものが全巻全ページを通して
伝わってくる。それがスゴい。



『聖☆おにいさん』でなぜイエスがいきなりろくろセットを買ったのか
因果関係がわからなくて「土の器?」とか思っていたのですが、
中村光自身が陶工の娘だったから、なんですね……。



あと『荒川アンダーザブリッジ』のキャラクターは
ほぼこの『中村工房』の中で読みきりキャラとして出てきています。

連載にあたって、短編のキャラクターたちを再採用したのは、恐らく
「キャラを使い捨てるんじゃない!!」
という、お母様のエコな教えによるものです。

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『ハルヒマヒネマ』やまだないと

やまだないとが書いてる映画感想ブログの、書籍化。

お世辞やおべっか、生ぬるい「やさしさ」で
空っぽの賛辞を贈ったりしない、ヤマラハルヒは。



私もこのブログで映画の感想を書くけれど、
実はけっこう「フォローしたいな」
「つぅかチケ代ソンしたと思いたくないな」
って心理が働いて、ウソくさい褒め方をしたりして、

あとあと読み返して
「別にこんないい作品じゃなかったよなー、これ……」
ってなることが、ある。割と。

というわけで、今後はヤマラハルヒ方式を採用し、
自分に正直に書こうと思います。



あとこの人の映画の見方の面白いところは、
制作者や制作現場の雰囲気まで想像して、
作品を好きになったり嫌いになったりしてるとこ。

映画作る学校に通ってた人だもんね。
私がまんが読むとき、まんが家の意図とか意気込みとか
現場の切羽詰った感を想像しちゃうのと一緒かな。

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『ビアティチュード BEATITUDE (1)』やまだないと


2回くらい発売延びましたけど(苦笑)、手にすることができました。
ないと先生、ありがとうございました。



掲載媒体である『モーニング2』は創刊号から毎号買っているので、
収録されている内容はぜんぶ雑誌連載時に見ているんだけれど、

かなりの箇所で単行本化に際しての加筆修正があったので、
それだけでもけっこう楽しめました。
新エピソードがまるまるひとつ、加えられていたりとか。

主人公ショータローが、ぜったい非モテに決まってるのに、
自意識過剰で「実は自分はモテている」と思っているあたりが
わかりやすくなるよう、強調されてたりとか(笑)。

連載だと気にならなかったけれど、たしかに単行本にして
まとめて読む場合、ここはこうなってた方が流れがいいですね、てなセリフとか。



というかやはりこのひとあたまがよい。

よいというか、じっくり考えて、錬りに錬って、
おそらくすごい量の候補を取捨選択して、
最善のネーム(セリフ)、構図、描画をしている。

ほんとすごいですよ、セリフといい、「間」を表現するための1コマといい、
あらゆる要素が模範的に配置されている。

本当に映画が好きな人なんだと思います。
編集が見事。
違和感も無いし、かといって大人しい訳でもなく、ちゃんと動きがある。



ゆっくり・じっくりでいいです、つづきを読ませてください。

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『モーニング2 VOL.15 12月2日号』

morning2_15


月刊化してからは惰性だ惰性だと言っていたのですが、
今月のは面白かったです。



ここ2~3回はネームにじゃっかん「やっつけ」感漂っていた
山下和美『不思議な少年』は、なんだか久しぶりに重そうな話。

キリストの教えに生きるつもりでいる一方、
「魔女」と指をさされる女性に憧れてしまってもいる、
「少年」そっくりの少年(まぎらっかしい)が出てきます。
前後編になっていて、今月のは前編。

不思議な少年 7 (7) (モーニングKC)
不思議な少年 7 (7) (モーニングKC)



やまだないと『BEATITUDE』冒頭の
「ナイトー先生、ゲンコー落として連載打ち切り」
エピソードは、かなり「ないと先生のアタマの中」感が漂っていて
ズキズキ来ました(笑)。

若き日の石ノ森章太郎・赤塚不二夫らをモデルにした『BEATITUDE』、
単行本1巻は明日10月23日発売です。

ビアティチュードBEATITUDE 1 (1) (モーニングKC)
ビアティチュードBEATITUDE 1 (1) (モーニングKC)



鈴屋あやめ『いったり・きたり』は回を重ねるごとに面白くなっている気がする。

オノ・ナツメはよく作品のクオリティを維持できるよなぁと思う。

中村光『中村工房』買いました。そのうちレビュー書く。

『Kinono's kiwifruit comic tales』ハナシは先月号ほどじゃなかったけど、かわいかった。

鍬先かおり『フレンド』良かったです。ネームが上手い。
トーンを使わずペンだけで処理した淡いタッチが話とよくマッチしていた。

アダチケイジ『The DRIFTERS』、この方向性は合っているのではと思えてきました。



ヘンな言い方だけれど、新しい作家さんが入ると全体が活性化する気がするなぁ。
もともとモーニング2って、私の中ではそういう位置づけだった。
おなじみの作家さんが腰を据えて描く作品と、
新進気鋭の人たちの前進的な作品とが読める雑誌、ていう。

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