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紫式子日記

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東京に行ってきました(3) 目黒寄生虫館&「オノデラユキ 写真の迷宮へ」「私を見て! ヌードのポートレイト」於東京都写真美術館

上京時の日別展覧会メモ。8月14日。



元々この日は美術展に行かないつもりでいたのだが、
急遽予定が変わってしまい、友人・三島凛子を誘って都内ぶらぶら。

まずは最近オープンしたというヴィレッジヴァンガード三軒茶屋店に行く。
私のmixiのプロフィール欄見ていただくとわかるんですが、
私にライフワークと呼べるものがあるとすればビレバン巡りがそれでして、
現段階で60店舗弱行っております。
それでも死ぬまでに全店舗制覇なるかどうか。むむむ。

三軒茶屋店で都築響一先生の作品集なんて見てみる。
HEAVEN 都築響一と巡る社会の窓から見たニッポン
HEAVEN 都築響一と巡る社会の窓から見たニッポン
たぶんいつも行く店舗にも置いてあるんですが、
違う店の違うレイアウトの中で見ると新鮮で、手に取ってしまいますね。

三島凛子とは料理ブログを共同執筆している仲なので、
「出張活動」として、料理本に茶々を入れあう。
その模様は↓に。
「作ってあげない、非モテごはん ~鰊パイ互助会活動日誌~」
 (*`ー´)第十七回『料理本対談』~都内某所ビレバンの料理本コーナーにて~




行ったことがないので、目黒寄生虫館に行かせてもらう。

思っていたよりもかなり小さな建物だったし、駅からもかなり遠い。
それでも展示されている標本や解説パネルは充実していて、
厚い地層のように積み上げられてきた寄生虫研究の
片鱗を垣間見ることができます。
サナダ虫と同じ長さの紐は、2人で伸ばして盛り上がったりしました。

特別展示と銘打たれた「ゴキブリの世界」が
ショーケース1個分だけだったのには意表を突かれましたが、
様々なゴキブリの標本が一度に見れて楽しめました。
アメリカではペットとして飼うこともあるそうですね。ホントか?



三島凛子と別れて1人に。
せっかくなので写真美術館に★「オノデラユキ 写真の迷宮へ」
「ヌードのポートレイト 私を見て!」を観に立ち寄る。

「オノデラユキ」は古着シリーズしか知らなかったので、
こんなに色とりどりの実験的な製作を行っていたことにまずびっくり。
そしてひとつひとつのアイディアも面白かった。
だけど、キャプションが付いてないと全く訳がわからないよなぁ、
「現代アート」のキャプションが付いてないと成り立たない感は
どうにかならないかなぁ、ということも思ってしまう。

「ヌードのポートレイト」は色物のようなPR戦略を取っているけど、
実際は写真を用いた「自己との対話」「他者との対話」を試みた作品群、という感じ。
目を引く広告で人を集めなきゃいけないんだろうけど、
流石にこのキャッチコピーはどうなんだろう……と思ってしまった。

展示自体は非常に充実していて、見ごたえがあるものでした。
「写真は撮影者と被写体の関係性の芸術」ってのを再認識した。



夜、ホテルでの時間を潰すために欲しかった山本直樹の
『世界最後の日々』を書店で購入。
世界最後の日々
世界最後の日々
ストーリー重視だった『明日また電話するよ』
『夕方のおともだち』に比べ、実験的手法の作品が多い印象。
いま連載されてる『堀田』に直接的に続く系統の。
私は山本直樹のこういう脳が放り出されるような作風が好きなので、
ひょっとしたら自選作品集3冊の中でいちばん好きかも。

明日また電話するよ 夕方のおともだち (CUE COMICS) 夕方のおともだち (CUE COMICS)

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東京に行ってきました(2) ~「オルセー美術館展」「マン・レイ展」於国立新美術館

上京時の日別展覧会メモ。8月13日。



国立新美術館の日。

会期終了直前のオルセー美術館展。
「オルセー美術館展」

9:50に来たときにはすでに50分待ち。
だけれど見終わった11時半頃は90分待ち、
お昼を食べ終わった14時頃でも70分待ちだったので
比較的「勝ち組」の方だったのだと思う。

どちらかというと絵より人を観に行った という印象。
モローの『オルフェウス』が観られたからいいや……。くらいに思っておく。
正直あれだけでチケット代相応の価値はあると思う。
モロー以外にも、寡聞にして知らなかった幻想主義系の作品を観ることが出来たのも良かった。

あ、それからゴッホ。
今まで苦手意識が強く、ゴッホ展とかも行っていなかったのだが、
どういう訳か今回はすんなり観ることができた。
大人になったのだろうか。
名古屋でも秋にゴッホ展が行われるらしいので、
食わず嫌いせずに観に行こうと思った。



イル・ヴィゴーレ六本木店でランチ。またパスタ。
イタリアン・トマト系列のお店で値段は安いのだが、
店内の調度に凝っていてとても落ち着いて食べられる。
しかもひっじょーーーに美味い。

国立新美術館にまた来たときはここに来よう!
と前回の上京時から決めていたので、念願叶った。

が、2010年8月末で品川シーサイドに移転してしまうらしい。
そんなぁ……。



午後はマン・レイ展。
「マン・レイ展 知られざる創作の秘密」

ダダっ子なのでマン・レイ展は非常に楽しみにしていたし、
期待していた以上のものだった。

マン・レイ=実験写真 のイメージが強いと思うし
少なくとも私はそうだったのだが、
マン・レイの写真以外の作品=絵画や立体オブジェも
多数展示されており、マン・レイの新しい芸術への意欲、
ひいては彼が生涯捧げつづけた美術への愛が
展示全体から浮かび上がってくるようだった。

アメリカ時代、商業写真で生計を立てざるをえなかったけど、
彼のアイデンティティは常に「芸術家」だったこととか。

交流があった20世紀美術界のビッグ・ネームたちとマン・レイの
気の置けなさが感じられるポートレートが個人的には好き。
芸術家どうしが互いの肖像画(似顔絵?)を描いた作品とか好きですね。
「関係性萌え」なんだと思う。

非常におすすめ。会期半ばの混雑してないうちに行ってください(笑)。



ところでマン・レイ財団は森村泰昌がやった
マン・レイの実験写真再現作品の公認をだな……。

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東京に行ってきました(1) 「ブリューゲル展」於Bunkamura&「BODY展」於ギャラリー・ルデコ

先週12日~15日にかけて、上京しておりました。
今回はゆとりをもって身体を疲れさせまいとしたのですが、
結局ヘビーな感じになってしまった……。

行った展覧会を日別でメモ。8月12日。



渋谷の日。

センター街の★「ホームズ」というお店で
美味かつボリューミィなパスタを食べてから、
Bunkamuraのブリューゲル展を観に行く。
「ブリューゲル版画の世界 ベルギー王立図書館所蔵」

個人的にいちばん印象強かったのは帆船ですかね、
ああいうのも描いてるって知らなかったので。

人が多すぎだったのと細かすぎたのとで、
詳細や解説は図録を買って補うことにしました。
というかアレは図録を読みながら/読んだ後に
観るのがいちばん楽しめるんじゃないですかね。

あと第1章と第2章が混みすぎ。
私の中でブリューゲル=ことわざの人 だったので、
第4章が比較的空いていて落ち着いて観られたことは
(私にとっては)かなり嬉しいことだったが、展示のバランス・
緩急的にそこが空いてしまっているのはどーよ、と歯痒さも感じた。

ですけど全体としては、行ってよかったなーという後味です。
中学の美術でいちばん楽しめたのが銅版画だったのを思い出しました。
自分が納得いくまでカリカリやって、線も硬質で潔癖な感じでね。
材料と機材の準備が手間なのと、性格がザツなのとで極めるには至りませんでしたが。
あぁ、だから私は銅版画が好きだったんだな、と思い出させてくれました。



一緒に行動してくださった★某 西子さんがギャラリー「ル・デコ」で開催していた
グループ展★「Body展」に参加していたので、一緒に行く。

水の代わりに大豆を用いて「日常」を表現した写真作品が面白かった。
ユニットバスに大豆を満たして「入浴」している写真と
ペットボトルに大豆を満たして「飲用」しようとしている写真なのだが、
「体感」させるため、作品の前に大豆が入った炊飯器を
設置してあったのがとても好感だった。
聞いてみたら、作者の方(名前失念。。。)は豆腐屋の娘さんだという。なるほど。

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『くちびるに透けたオレンジ』ロクロイチ

※※※百合(美少女レズビアン)、セクシャルシーンあり注意※※※


くちびるに透けたオレンジ (IDコミックス 百合姫コミックス)
くちびるに透けたオレンジ (IDコミックス 百合姫コミックス)

ハイのハイのハイ!
待ちに待ったロクロイチ先生の単行本、出ましたよ!

今までの作品集だと思っていたのですが、収録されているのは
携帯描き下ろしの「くちびるに透けたオレンジ(全6話)」と
百合姫Wildroseに収録されていた「閉じててね、心」
「これが恋なのかわからない」の3作品でした。

「女の子どーしよ!?」シリーズや「アンドロお姉さま」等の
読みきり作品もまとめて読みたかったのですが……。
それはまたいずれ、ということなのでしょうか、ね??




「くちびるに透けたオレンジ」は、夕焼けの情景と
リップグロスという小物、女の子2人の心情が
上手く重ね合わされていて、ロクロイチ先生らしい
情感にあふれた作品だな~~と思いました。

全6話で読みごたえもあり、嬉しい限りです。

とちゅう不安になりますが、最後はちゃんと
ハッピーエンドですしね。☆



はぁぁ~、とうとう単行本化……!
感無量ですねぃ……。
読者アンケートハガキきちんと送って、
続刊の後押しをせねば!

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「森村泰昌~なにものかへのレクイエム~」於豊田市美術館

4日日曜日「森村泰昌~なにものかへのレクイエム~」を
(また)観るために豊田市美術館へ行ってきました。


豊田市美術館へ行くのは初めて。
建物そのものが近代建築の「展示」という感じでした。
中の壁がそのまま作品になってる箇所もあったりして、
訪れた者がそのまま「現代アートに入り込む」ようなところですね。



展示内容は、東京都写真美術館で展示された
「なにものかへのレクイエム」シリーズプラス
90年代半ばに作成/撮影された「女優」シリーズ。

元々森村さんは「レクイエム」シリーズを
「20世紀の虚構を担った女優たち」と対比した
「20世紀の実世界を担った男たち」というテーマで
着想・作成していたので、両シリーズを同時に展示できたのは
本望だったのではないでしょうか。

両シリーズは第一部・第二部という形で分けて展示されていましたが、
展示スペースの境に森村さん演じる「名も無き兵士」と、
これまた森村さん演じる「マリリン・モンロー」が「共演」する
映像作品『海の幸・戦場の頂上の旗』が挟まれ、両者が相互に補完しあう
「20世紀」の2側面であることが示されていました。



点数が多く、かつ広い展示空間を贅沢に使っていて、
見ごたえはあるわ快適に過ごせるわという二重丸の展示でした。


ミュージアムガイドがまた奮っておりまして、
森村作品の「元ネタ」の画像とそれらに関する解説が
載っていて、作品への理解が深まる内容でした。
森村さんが「演じた」女優たちの最後に、さりげなく「作家紹介」が。


さらに凝っていたのがチケット。
おそらく数種類あるのでしょう。
私&連れはヒトラー/チャップリンとフジタをゲットしました。

しょうじき写美の展示よりよかったかも。
帰省や親戚回りで愛知県にいらっしゃる方は、是非。

会期: 2010年6月26日[土]-9月5日[日]
休館日: 月曜日/7月19日、8月9日は開館
開館時間: 10:00-17:30/入場は17:00まで
観覧料: 一般1,000円[800円]、高校・大学生800円[600円]、
中学生以下無料[ ]内は前売券及び20名以上の団体料金
*市内高校生、障がい者、市内75歳以上の方は無料(要証明)
前売券:豊田市美術館、
チケットぴあ[Pコード:764-192]で6月25日[金]まで発売
○あいちトリエンナーレ2010国際美術展
有料チケットをご持参いただければ、
当日の企画展観覧料を100円割引します(一回限り)。
ただし、他の割引との併用はできません。

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