2005/09/06 Category : Words 阿吽 「あうんの呼吸」ってよく使う「あうん(阿吽)」。mixi内で取り上げていらっしゃる方を見て、そういえばそもそも何なのだろう議論を脳内で展開した次第です。せっかくなので記事にしときます。北野天満宮の狛犬・阿像北野天満宮の狛犬・吽像くち開いてるのが「あ」で、閉じてるのが「うん」だってのまでは知ってたんだけどね。 語源由来辞典によると、阿吽は、梵語(サンスクリット語)「a-hum」の音写。「阿」は口を開き「吽」は口を閉じて発する声のことで、そこから「呼気」と「吸気」の意味となり、両者が息を合わせることを「阿吽の呼吸」と言うようになった。寺社の山門にある狛犬や仁王の口は、一体が口を開き、一体は口を閉じて「阿吽」を表している。密教では、阿吽を「万物の根源」と「一切が帰着する知徳」の象徴とされている。これは梵語の悉曇(しったん)の字母表で、最初の韻が「阿(a)」、最後の韻が「吽(hum)」であることに由来する。つまり日本語で言うところの「『あ』から『ん』」、英語で言うところの A to Z のサンスクリット語バージョンですね。ちなみに日本語の50音はサンスクリット語の配列をモデルにしているため、似た音の「あ」で始まり「ん」で終わっているのだそうです。決して偶然の一致ではなく。そして「『あ』から『ん』」や A to Z が「物事の始めと終わり」=「物事の全て」を指すように、「阿吽」も「全ての事柄の成り立ち」を指しているそうです。そして壮大な思想を、口の形で象徴しよう! ってことになって、シーサー・狛犬(獅子)・仁王像等、建築物の門を守る像の造形に取り入れられた、と。「建築物の門を守る像」の方の発祥は、はるか西、スフィンクスにルーツが認められるそうです。ただし明確に関連が認められるのはインドからで、そこから中国→沖縄→本州、と流入してきたようです。また、「阿吽」の思想を像の造形に加えたのは、日本オリジナルのアレンジみたいです。中国の獅子像は大抵、左右とも口を開けているそうです。へぇー。いや〜、しかし。調べものって楽しいわぁ。インターネットまじ便利。参考:寺子屋NET内コンテンツ楽しい仏教用語日高山脈館内コンテンツ人と石とのかかわり(2) 狛犬福岡市博物館内コンテンツ阿吽のかたち唐沢俊一ホームページ内コンテンツ一行知識掲示板・ログ整理番号-0055・No.136 [0回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword