2005/09/05 Category : Books 『格闘する者に○』三浦しをん 格闘する者に○京都で時間つぶさなきゃならなくなって、良い機会だし、と思って読んでみました。親しい友だち(しかも2人)が好きな作家だし、出版業界への就活の話だし。久しぶりに文の上手い作家を見たなぁ、という感じ。比喩とかギャグとかが散りばめられているのに、すごく読みやすかったです。相当書き慣れて(=読み慣れて)いる作家さんだな、という印象。ストーリーは、就職は決まらず、恋人である西園寺さんも去ってしまい……という中途半端なところで終わっている感が否めませんが、タイトルの通り「格闘する者に○」をする物語だと考えれば、過不足ないのでしょう。終盤、就職が決まらないかもしれないという会話の終わりに主人公・可南子が口にする「たとえ『毎日が夏休み』になっても、自分を信じて生きていこうと思います」ということばがすごく眩しいですね。自分で自分を肯定できるようになる……というのは、就活のみならず、生活全般で身につけていきたい「技能」のひとつです、私にとっては。 [0回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword