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紫式子日記

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『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』本谷有希子



表紙に山本直樹を起用するだけでもアレなのに
この次に出したやつが瀧波ユカリって、
そらあんたえらいもんだぞ
と。
ただものではないぞと。

思いつつも、映画化されたよーな
「メジャーな」本を読む私というのは
私的にいけすかなくて、けっきょく
今の今までビレバンでもスルーしてた本。


人がふだん「ふた」をしているクサいものを
容赦なく引きずり出す人
なんだ……と思った。
まぁそれやるのが作家の仕事なんだろうけど。

田舎の人間の、「浮いた人」を見る目。
自分をかっこいいと思い込んでいる
「田舎じゃそこそこかっこいい部類」のお兄ちゃん。
気を遣っていると口に出しながら
ぜんぜん気が利かないおばちゃん。

あぁ、いるいる……あるある……。
言いたかったことぜんぶ、
本谷有希子が言ってくれてスッキリする。


でもその「言いたかったこと」は

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『ブッダ』手塚治虫



いまさら読んだ……。

でも、今で良かったかもね。


くりひろげられる残虐シーンに、
人間の「業」を感じる。

なぜ、手塚はタッタに最終的に
修羅の道を選ばせたの?


作品展開の緩急が不安定な気がする。
やっぱり長編だから?

晩年のgdgd感に、
三島の『豊饒の海』が
思い出されました。

結論は真逆だけど、
両方仏教がテーマだし、
逆のベクトルって気がするな。

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『崩れ』幸田文


すごく薄い文庫なのに、えらく時間掛かった……。
幸田文ってわかりやすいけど歯が立たないんだよな。
フシギ。

晩年、地崩れ・地滑りに目覚めた幸田文が、
日本各地の「崩れ」跡を「見てある記」。

大自然の荒々しいエネルギーに呆然となる心境が、
毎度の精緻な文体でさくさくと描かれています。

対象がすでに崩れ、止まった「跡」だからか、
いつもより立ち止まって
物事を見ている印象。

自身の激動の人生を、
晩年に振り返る様とも
重なります。

そうそう、実は崩れそのものより、
文章のそこかしこに挟まれる
幸田文自身の「老い」を見つめる姿がイイ。

「山より先に、お母様が崩れてしまったのですね――」
と娘に言われて、素直に
「子は母のように、母は子のようになっていく」
なんて書ける辺り、
やっぱり人間が出来ていると思う。

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『Friday i´m in Love』Scala and Kolacny Brothers



最近出入りしている場所
(あ、オンラインね)の関係で、
合唱関係の情報が
ちょこちょこ入ってくる。

そこで知った
「Scala and Kolacny Brothers」
という合唱ユニット。

公式サイト(※ニポンゴなし)

ロックの人気曲を合唱でカヴァー、
というのが中心のようで、
ロック好き、クラシック好き、
カヴァー好きの私としても
ちゃんと聴いてみたいと
思っているのだが、


ちょっと、こいつを見てくれ。↓
こいつをどう思う?

「Scala and Kolacny Brothers - Friday i´m in Love」


清らかな音楽にこの映像って、
スゲー後ろめたいというか背徳感というか、
むちゃくちゃエロいと思うんだが。。。

アイドルユニットみたいにしたいんですか
ああそうですか(´・ω・`)


視聴できます↓
Listen Japan

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『COLLECTION SIMPLE PLUS』ALI PROJECT



ベストアルバム『薔薇刑』も出ておるのですが、
買った後輩から
「ふつうのアルバムのがいいです」
と言われ、タイトルに聞き覚えのある曲が多い
アルバムをセレクトしてみた。

13曲中、最初の6曲はいわゆる
「白アリ」と呼ばれる楽曲で、
歌詞もメロディも明るく、
優しい色調。

でも歯の抜けた感じというか、
なんかこう、砂糖菓子ぽくて
ウソ臭さを感じる。


やはり『コッペリアの棺』以降の
ダークな、短調の「黒アリ」が
彼らの魅力を最大限に
活かすテイストなのだな、と。

後半の曲はどれも良いです。
『未來のイヴ』って、
四谷シモンの人形に
澁澤が付けた名前だよね?

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