2007/07/20 Category : Books 『包む』幸田文 包むなんでだろう……文章が明快だし、読みやすいのに、読むのに2週間以上かかってる気が……詰組みが狭いからか?何をさておき幸田文。私が唯一、はばかりやことわりなく「好き」といえる作家。特にエッセイが好きですねぃ。父・幸田露伴にたたきこまれた「仔細なくものを観る目」「的確に描写する文章力」そして、自らもその「目」と「筆」の対象にしてしまうストイックさ。表題作「包む」はやっぱりいい話なんですけど、自身の容姿に対するコンプレックスが窺える「きものの話」とか、自身の浅ましさ・厭らしさを恥じ入る孤児院の話なんかが、個人的には好きです。次は『月の塵』に挑戦です。果たして。 [0回]PR
2007/07/20 Category : Movies 『シュレック』 シュレック『2』をTVで観たら楽しかったので、視聴。期待を裏切らず、楽しませていただきました。「人は見た目じゃない」というメッセージは普遍的かつ無難なのでまぁいいとして。いちばんウルッときたのは、ドラゴン(♀)が鎖を引きちぎってドンキーに会いにきたところかなぁ。『2』だとコドモ生まれてるんだよね。やっぱりおとぎ話をパロディしてるってのがいいんでしょうね。そしてミュージカル[映画]など、アメリカ文化の蓄積を発揮できてるところにも嫉妬を感じる。日本人が作ったら、あそこまで遊べないもん。これは『カーズ』でも思ったのだけど。『3』も観よう〜 つづきはこちら [0回]
2007/07/20 Category : Books 『1ポンドの悲しみ』石田衣良 1ポンドの悲しみひさしぶりに石田衣良センセイ。恋愛小説短篇集。さいしょの作品は、久しぶりの石田節だったからか実際そうなのか、どことなく文章がぎこちない感じ。でもすぐにそのsweet&tenderな世界に慣れ、後半はニヤニヤしながら読んでました。えぇ、何か。『スローグッドバイ』と比べて「オトナの恋愛」を描いた、というフレコミでしたが、登場人物の年齢設定やデートスポットが違うだけで、あまり心情的な差は感じませんでした。「石田衣良の」恋愛小説、て感じ。表題作がいちばん良かったです。遠恋してるカップルなら、少なからずグッとくるハズ。 [0回]
2007/06/21 Category : Movies 『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』 パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド観てきた♪観てきちゃったなんか、ハナシがえっらいデカくなってます・笑。死者がよみがえったり。不老不死になったり。人の姿に閉じ込められていた「海の女神(?)」を解放したり。えぇ〜と、実はハナシがデカくなったり、海賊お得意の裏切りとか利害の絡み合いとか、取引の上に取引が重ねられたりとかして、1回観ただけじゃ何がどーなっとんのかよくわかりません。とはいえ。エンディングは、いちおハッピーエンドです、ヨーホー。そしてテーマ曲『彼こそが海賊』の勇ましさも相まって、観た後は元気になれる映画です。「らしく」ないこと言うけど、結局「いい映画」って、そこに尽きるのかもしれない。いろいろ御託は並べられるけどさ。観た人を前向きな気分にさせられる、最後はそこに行き着くのかもしれない。あと、いま発売中の『ローリング・ストーン』でも特集されてるけど、キース・リチャーズ出てきたり。Rolling Stone (ローリング・ストーン) 日本版 2007年 07月号 [雑誌]メイク真似てるからってわかってるけど、ジョニー扮するジャック・スパロウと激似で笑えたwww つづきはこちら [0回]
2007/06/21 Category : Books 夏石鈴子『バイブを買いに』 バイブを買いに短篇集です。アタマ軽そうなタイトル&表紙ですし、じっさい前半の4作品は「エロカワイイ」で済ませても大丈夫そうな内容。セックスを通して、痛切なまでの「好き好き」を確認する、みたいな物語が並びます。文体も平易ですし。でもそれにダマされちゃいけない。5作目『ママ』で、母親に「あんたなんか産まなければよかった」と聞かされつづけて育ったエピソードが描かれてから、内容が一気に壮絶さを帯びます。後半『虫の女』から始まる3作品は連作で、恋人との子供を中絶したエピソードと、その後再び妊娠し、今度は産むと決心するところまで。この、中絶の場面がね。淡々とした文体で、病室の様子とか綿密に描写されてね。女性が読んだら、たぶん具合が悪くなる。敢えて読むことはないと思いますが、何かのめぐりあわせで「出会って」しまったら、読まざるをえない本かな、と思いました。 [0回]