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紫式子日記

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『ヴィンランド・サガ』幸村誠


『プラネテス』の人によるヴァイキングまんが。
しっかしこの先生は根性の要る作品ばっか描くね……。
設定資料とか、哲学性とか、何につけても。

「神話」ではないヴァイキング……
といったところかちら。
「たっのしいたっのしい海賊ライフ♪」
ってんじゃなくて、
当時のヨーロッパ情勢を織り交ぜながら
厳しい環境で生きていかねばならない
ヴァイキングたちの苦痛・苦闘・苦悩を描いてます。

主人公からして、いきなり父親を殺した
海賊の長に復讐するため、
正々堂々とした「勝負」の機会を
与えてもらいに一緒に行動してる……
とかそういう。

幼少期の無邪気な表情と、
父親を殺されてからの冷たい表情の
描き分けが切ないです。

あと、故郷・グリーンランドに残されてる
母ちゃん・姉ちゃんのサイドストーリーが
また泣かせる。

世界史で抜け落ち(落とされ)がちな
パートですが、これで勉強できます。
キリスト教がちょっとずつ
浸透してる様子も再現されてます。

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『死化粧師』ドラマ化っすか

★公式HP

ままままじっすか…(;´∀`)…

でも舞台を病院に移したり、
(原作では教会をリフォームした建物)
「『命』を見つめるハートフル・ヒューマンドラマ!」
って銘打ってみたり(まぁ間違いじゃないんだけど)
キャストにふつうの男の子を起用したり
(つまりオダギリジョーとかクセのある人じゃないってイミです)
三原ミツカズ的ゴステイストは
まっさらに排除されてるぽいですね。

単なる医療ドラマにして一般受けを図ったか、
まぁ数字稼ぐならそれが正攻法だろうな、
原作ファン(というか三原ファン)はガカーリするだろうが

しかし数字を狙ったにしては配役に
気合がなさすぎる
と思うのは私だけ?

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『薔薇の名前』ウンベルト・エーコ

薔薇の名前〈上〉 薔薇の名前〈下〉


★Wikipedia「薔薇の名前」
★映画版の感想はこちら
 (ゴシックとかについてもよく書いてある、当時の自分。。。)
★『ゴシックとは何か』初読再読

あの、ものっそあたまわるそうな
記事書いてよかとでつか

(´・ω:;.:...

松岡正剛先生の「千夜千冊」
「おおざっぱな物語はショーン・コネリー主演による
 ジャン・ジャック・アノーのよく練れた映画にもなったので、
 それで充分だろう。」

って書いてあったんだけど
本当に「おおざっぱな物語」を追うだけ
みたいな読み方してしまった(つд⊂)エーン

どうやらダンテ『神曲』を知らないと
ちゃんとはわからないみたいです(つд∩) ウエーン

( ゚д゚)ハッ!
でもこの「文書が文書を呼ぶ」ってなんか
作中に出てきた「迷宮文書館」に通じるものがある?

エーコが古い修道士の手記を発見し、
それを現代イタリア語に訳したという設定。
(ここでもう「物語」「物語ること」の間接性が提示される。)
それは、手記を書いたアドソが
師・ウィリアムと共に
修道院で起きた血なまぐさい殺人事件と
その奥に隠された謎とを解いていく
7日間の物語だった。

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『GENTE 1』オノ・ナツメ


コレ買っちゃったらアレもコレもと
キリがなくなりそーで怖くて買えなかったんだが
なんか結局手元にあるというおはなし。

『エロティクス・エフ』の名を世に知らしめた名作
『リストランテ・パラディーソ』の外伝。
『リストランテ・・・』は一人の女の子が主人公でしたが、
こちらでは同作品の登場人物が
入れ代わり立ち代わり主役に。

相変わらずいい話を描くし絵も味わい深いしなんだが、
いささかいい話も食傷気味かなぁという気分。
たぶんこのまんが単品だとすっごく楽しめるんですが、
何冊か持っちゃってると、ね。
特に『ラ・クインタ・カーメラ』のテンポの良さには
何者も敵わない感じ。

ヴィートの話がよかったなぁ
ヴィートすきになった。

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『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』村上春樹

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈下〉 (新潮文庫)

暇だったり勢いづいてたりして、
なんとなくハルキを読み返すキャンペーン。

読後感がいい作品ほど記憶に残りにくいのは
一般的なのか、ハルキ作品の特徴なのか。
あんまり本読まないんで比較の仕様がない。

読み返して思ったのは、
この設定、ハルキの文章じゃなきゃ
読めなかったよね
ってこと。

だって!
なんかどっかアンリアルな「ハードボイルド」と、
完全ファンタジーな「世界の終り」て!!
まるで同人ラノベのようじゃありませんか!!!

教訓1:素人はうかつに手を出してはいけない
教訓2:やはり村上春樹の文章力はすごかった


結末もね。
やっぱり前向きな決意に溢れているというか。
少なくとも悲観的ではないじゃない。
そこにいる決意、のようなもの。

ワケのわからない世界だけれど、生きていく。
ハルキ的厭世観のハッピーな帰結かもしれないし、
ハルキ的世界観の持ち主たちへのエールに
なりえるかもしれない。

アンリアルすぎていささか世界に入り込みにくいんだが、な。

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