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紫式子日記

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NHKスペシャル「ZONE・核と人間」


帰省してます。

帰省するとね、新聞とTV見るようになるから、一気に社会派くさくなるんですよ。

今夜も帰ったら、ついてたTVがNHKスペシャル「ZONE・核と人間」



ZONEというのは放射能で汚染された立入禁止区域のこと。

それが地球上にどんどん増え、拡がりすぎ、今やその境界は失われつつある……という話。

プラス、クロード・イーザリー少佐と文通していたユダヤ人哲学者、ギュンター・アンデルスの言葉「良心の立入禁止区域」にも掛かってるんだと思う。

(※ 名前を失念していましたが、parsleyさんに教えてもらいました)



「良心の立入禁止区域」っていうのは、良心立ち入ることのできない、倫理・人道を忘れてしまった状態のこと。

2人の間で遣り取りされた書簡をまとめた書籍の題名でもあります。

イーザリー少佐は、広島への原爆投下が可能だと判断をした人なんです。

そして原爆投下に関与してしまったことに物凄く後悔の念を抱いていて、だけれどアメリカ政府は公式には原爆投下を正当な判断としているから、異常者として精神病院に入れられていたんですね。

そしてアンデルスは往復書簡の中で、「あなたの後悔は間違っていない、これからも良心の立入禁止区域を作らないように」って語りかけていたんです。

アンデルスは、世界大戦を境に、人々が「良心の立入禁止区域」を作り、良心の呵責を感じることなく「虐殺システム」の歯車やネジのような部品になってしまう社会になったとも述べていたそうです。

『モダン・タイムズ』は人々が工業化社会の歯車になってしまうことに警鐘を鳴らした映画だけれど、その戦争社会バージョンと言えましょうか。



それって、国家・民族関係なく、現代に生きる私たち全員が警戒して、自省すべきことなんだろうなぁと。




私の親しい人たちの中にも反中・反韓・反朝感情を抱いてる人たちがいるから、そういう人たちの言い分も分かる。

でも、平静さを欠いて「反」にばかり捕らわれていると、「良心の立入禁止区域」を作ることになってしまうのではないかと。



こちらが被害者になった/なっているという側面がある。

だけれど一方で、こちらが加害者になった/なっている側面もある。

(戦争というのは恐らくそういうものでしょう、勝敗関係なく損害が生じるのです)

両面に於いて充分な知識を手に入れること、まずそこから始めないとハナシにならないのではないかと。

恐らく私たちは知らなすぎる。

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