2006/06/04 Category : Movies 『2001年宇宙の旅』 2001年宇宙の旅タイトルを聞いただけで、『ツァラトゥストラはかく語りき』が脳内で流れる。こんばんは、「今さら観る名作」がシリーズ化しつつあります。『紫式子日記』に、本日もよくぞおいでくださいました。で、やっと観ました。人類の祖先が骸骨を見つめる場面なんか、「おぉ、これか!!」と、まるで有名人を見た田舎者のような気分になりました。『EYES WIDE SHUT』でもそうだったのですけれど、キューブリック作品ていうのは観ていて時間感覚が狂いますね。視点・視線の使い方なんだよな。カメラをジッと止めているシーンと、慌しく移動させているシーンのメリハリがハッキリしている。(ヴィム・ベンダースなんかは、ずっとカメラを止めているタイプなんだ、たぶん。)あとはキューブリック哲学!!なんで「人類の夜明け」にあんなに時間を割いたの?ラストのエッシャーの絵みたいなシーンは何を意味しているの?死の発見 + 道具の発見 → 道具の発達 + 道具自身による死の発見 → その先にあるのは何?この他、諸々の問いが私たち観客の解釈に委ねられているかと思うと、頭痛がします。答えは、わかったような気になったと思ったら途端にわからなくなる。 思うに、SFって哲学なんだよね。科学哲学、技術哲学、科学技術哲学。それらを通した、人間哲学。それをキチンとやってるから『ブレード・ランナー』は名作だし、『フィフス・エレメント』はエンターテインメントに留まるんだよ。 [0回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword