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紫式子日記

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『ブレードランナー』


ディレクターズカット ブレードランナー 最終版
ディレクターズカット ブレードランナー 最終版





帰省中です。

暇です。

父のDVDコレクションを勝手に拝見しています。

観たいDVDは、なぜかレンタルをせずに買ってしまう父。

お陰様で帰省中の楽しみが保証されている訳ですが。

気持ちもわかるしね。私もそうだから。レンタルってなんか、他人の手垢が付いてる気がするんだよな。



1982年公開=23年前の映画なんですが、しかし、まったく古びていない。

槍玉に挙げて申し訳ないですが、この映画から『フィフス・エレメント』まで、SFの概念てやつぁ進歩してないのかと問いたい。

ついでに日本趣味も。・・・

衣装の斬新さは、かのヴィヴィアン・ウェストウッドをもインスパイアしたそうですが、なるほど然り。

BGMもテクノ・デジタル系の楽曲ばかりで、今日びのものと「聞き分け」が付かないほどカッコいいですね。

かといってビカビカしすぎておらず、『地獄の黙示録』に通じるような陰鬱さが漂ってるのも個人的に好感。



ストーリーは、明快にして難解。

奴隷労働に従事させられている人造人間・レプリカントたちと、反逆したレプリカントらを処分する特別捜査官・ブレードランナーとの、一幕の対決。

っていうのが最短説明かな。

ただ、これだけだと単なる勧善懲悪なんだけど、実際は「善」も「悪」もないから考えさせられる。


レプリと人間とを区別する方法は、感情の有無なんですが、製造後数年するとレプリにも感情が芽生えてくるんです。

そうするともう、人間との差は無いんですよね。

そういう事情で、感情が芽生えると厄介なので、レプリは4年で絶命するようプログラミングされてもいるんですが、それがかえって彼らを「人間臭く」もするんです。

主人公のデッカードも、感情が芽生えかけているレプリの女性に恋をしたり、反逆レプリ・バティーの憎悪や「生きたい」という欲望を目の当たりにしたりして、任務を完了した後も、居心地の悪さを感じます。

挙句、デッカード自身もレプリである可能性を匂わせるシーンが挿入されていたり……

この辺、『鉄腕アトム』にも通じるメッセージよね。



個人的に「やられた!」と思ったのは、バティーが仲間のレプリ女性・プリスの亡骸にキスする場面。

「愛だ、愛なんだ!!!」

って。



ちなみに。

私これ、てっきり観たこと無いと思ってたら、あった。

小さい頃、父親に見せてもらった。

目玉工房のシーンと、セバスチャンとこの小人のシーンだけ憶えてた。

これは、私の記憶だと思う・笑



あと、ちょっと考え詰められなかったけど、「目玉」がやたらモチーフとして取り沙汰されているのが気になる。

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