2005/07/23 Category : Books 『東京タワー』リリー・フランキー 東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜私が師匠と呼ぶ人間は3人いる。1人は毎度お馴染みのバイト先の先輩で、もう1人はサークルの先輩。そしてもう1人がリリー・フランキーだ。この本はリリー・フランキー初の長編であり、かつ自伝である。「ボク」の最古の記憶から、最愛の母=リリー・ママンキーの死を経、現在に至るまでが切々と綴られている。「野球部のシゴキ」「白タキシード」など、リリーファンにはお馴染みの諸エピソードが、線と線で結ばれる。ただし、『誰も知らない名言集』で扱われていたときのようなギャグ性は、今回は姿を見せていない。未だかつてこんなに切なさに溢れた「リリー・フランキー」もなかったろう。しかしそれを「シケている」と切り捨てるのは、少なくとも私には無理だ。私はここに、「師匠」も「かまってほしがり」も超えた、1人の「人物」としてのリリー・フランキーの愛やら情やらといったものを見てしまった。最後の10ページ、私は涙ぐんでいた。最早「師匠」でなく、1人の「人間」としてのリリー・フランキーに情を抱き、親しみを感じるようになっていた。半生を綴っているだけにボリュームはあるが、そこは流石の言語センスで読みやすくしてくれてある。周囲にレポート執筆中の同学たちがいるファミレスにて、3時間で読破。 女子の生きざま私がリリー先生を「師匠」と呼ぶきっかけになった本増量・誰も知らない名言集ひたすら「笑い」のリリー・フランキー。美女と野球こちらではリリー・ママンキーのことは小出しかつネタとして触れられていて、ぶっちゃけマザコン臭くて苦手だった。『東京タワー』で全てに納得がいったけれど [0回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword