2007/06/11 Category : Art 「Ashes and snow」 「Ashes and Snow」公式サイト行きましたよ、ノマディック美術館@お台場。コンテナの壁と、紙筒の列柱でできた仮設美術館。デザインだけ見ると、なんだか神殿のようです。今気づいたけど、荒野を旅していたときのイスラエル人の「天幕」を思わせる。内部は薄暗く、夜の寺院を連想させます。瞑想にふさわしい空間というか。エキゾチックで土着的な、それゆえ心に強く響く、映像作品のBGMが、館内全体に響きます。お香はさすがに焚かれていませんでしたがw、床に使われている木材の匂いに、心が落ち着きます。近未来的なお台場の風景に出現した、人を安らがせる場。ふと思うことは、偽善なのやら、風刺なのやら。作品も、野生動物と人が共に写っているものばかり。それらは、ヒトがケモノを支配する、見下すという構図ではなく、ヒトがケモノの一種になっているような。ケモノがヒトより崇高な存在に見えるような。ヒトもケモノも自然の一部だと、当たり前のはずなのにずっと忘れていたことを、そっとゆさぶって思い出させるような。映像作品で、多く登場するのはダンス。揺れる木々、波打つ水面の動きを模したような、ゆるやかにたゆたう官能的なダンス。「僕は、ダンスそのものになりたい。」映像作品の中の台詞。それは「自然そのものになりたい」と同値に聞こえることば。また、瞑想している人物や、眠っている人物が被写体に多い。写真がセピアで単色なのとあいまって、なんだか「弔い」「葬送」のように見えた。ヒトもケモノも、死んで自然の循環に組み入れられる。そこまで考えてしまったのですけれど、どうでしょう。 入場したときは土砂降りで、なんだかその雨音が「水」の写真が多いこの展示にぴったりだなー、とか思ったのに、終わって出たら快晴。 [0回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword