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紫式子日記

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『ワーキンガールH。』もんでんあきこ


ワーキンガールH。 (1)
ワーキンガールH。 (1)




ワーキンガールH。 (2)
ワーキンガールH。 (2)




意外なことに、当blogにおいて初! 成人男性向けエロまんがです。



エロまんがってのはたいがい

 ・ 設定があほで

 ・ 話が唐突で

 ・ 顔のデッサンが崩れてて

 ・ 描写がグロい

っていうのが相場ですが、

コレは一線を画しています。



作者のもんでん先生が女性っていうのが何よりの要素なのだとは思うのですが、何にせよまず設定が「ありそう」。

街で働いてる女の子も、ひょっとして……? くらいの、程好いリアルさと非日常性があります。

話も起承転結がしっかりしているし、納得行く形でハッピーエンドを迎える話が多い。

んで絵がキレイ

そして出版コードに触れる部分には、ちゃんと大きめのモザイクがかかる・笑。



男の子にはちょっと物足りないかもしれないけれど、でもプレボでコミックス2巻分連載が続いたレベルな訳ですし……。

少なくとも、女の子にはオススメ

エロ少女まんがのカマトトっぽさも、レディコミの妄想行き過ぎ感もない、ちょーどいい塩梅のエロまんがでありました。

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リメイクは「邪道」か


ここに公開しようか否か悩んだが、敢えて書く。



私は80年代生まれにしては手塚治虫に詳しい方だから、身の回りにも自ずと手塚ファンが多い。

で、そのうちの1人に

「浦沢直樹の『PLUTO』ってさぁ……」

と話しかけたら、

「あんなん邪道だろ!」

と、すっげぇ恐い貌をされた経験がある。



PLUTO (1)
PLUTO (1)



お読みになっている方も少なくないだろうが、『PLUTO』ははっきり言って面白い。

浦沢直樹は今最も脂がのっているまんが家と言って差し支えないと思うのだが、『PLUTO』は彼の作品の中でもひょっとしたらいちばん位に面白いんではないだろうか。ってな位、面白い。

だけれど、前述の彼は、「邪道だから」というだけの理由で、この名作を当分読まず仕舞なんだろうなぁ、と思うのである。



そんな経験があって、先だって書いた『BLACK JACK NEO』のレビューにも邪道と呼ばれるんであろうことを含めておいたのだが、見事に「邪道」説寄りの方からのコメントをいただいた。





どうして彼らはこんなにも、手塚治虫作品がリメイク/アレンジされることを嫌うのか。


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『クマとインテリ』basso


クマとインテリ
クマとインテリ




別に、ホモマンガが好きな訳じゃあない。

それは小学校と一緒に卒業した(それもどうなの)

だから私がこのまんがを薦めるのは別にホモマンガだからじゃあない。

このbassoってまんが家、最高に趣味の良い絵を描く。

それが理由だ。



まんが家というよりイラストレーターといった風情の絵柄。

日本人には珍しい、ブラシで塗りつけたような線を使って、欧米のカートゥーンみたいな絵を描く。

ポストカードとかにありそうな。

(実際、ノベルティとして絵葉書もいくつか描いているが、単品で通用するオシャレさだ。)

そしてひとコマひとコマの構図が完成されていて、緩急を以てストーリーを繋いでいる。

ヨーロッパ映画をしっかり観ている人の描く構図。



話も良い。

ホモマンガとかヘテロマンガとか、そういう枠を抜きにして、良い。

それこそヨーロッパ趣味にエスプリの効いた、静けさとちょっとの激しさとが醸す情緒。

そんなものがある。



確実に特異な位置を占めることになるであろうまんが家。

こういう気骨、出会うのは久しぶりかもしれない。

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『ソラミミ』やまだないと


ソラミミ
ソラミミ




ナイトー先生、出番ですよ。

釣り目で眼鏡で、西荻窪在住のまんが家「ナイトートオル」は、やまだないと作品ではおなじみのキャラクター。

ファンの間ではやまだないとの化身として認知されている。

そんなナイトー先生主体の短編ばかりが12本集められた単行本。



ナイトー先生が登場する作品は『西荻夫婦』『ポルノ青春狂走曲』等いくつかあるけれど、どれも「周りの人から見た」ナイトー先生で、ナイトー先生自身の目線に立った作品〔集〕はこれが初めてなんじゃないかしら。



『かへおれ』という短編では、奥さんがナイトー先生に

「だけどあたしは許してあげるからね・・・ あんたのそのうしろめたさ・・・」

と言うシーンがある。

これが『西荻夫婦』だったら、恐らくナイトー先生のしょんぼりしたような、眉毛の下がった表情が描かれて終わるんだけど、『かへおれ』では

「カノジョのうれしいコトバとか・・・ それを・・・幸せだと信じられない」

というモノローグが入る。



“複雑な心境”と呼ばれるようなもの、そういうものがコトバに表されている。

だけれどコトバにしたところで複雑なものは複雑だから、やっぱりそのコトバは複雑で、矛盾を抱えている。

でも、だからこそ、コトバに出されて陳腐になるなんてことはなくて、かえって深み・渋み・切なさ、そんなものが後に残る。



やまだないとは元々上手い台詞を書くけれど、『ソラミミ』には特に「クる」コトバが多い気がする。


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『BLACK JACK NEO』田口雅之


BLACK JACK NEO 1 (1)
BLACK JACK NEO 1 (1)





これもアレよね、「邪道」とか言う人いるんだろうなぁ。

でも悪くないよ。

田口雅之、『バトロワ』は内臓ハミ出すぎ、目ぇウルウルしすぎで1ページごとにオエッってなってたけど(・・・)、こっちは正解よ。

B.J.が今日的にカッコよくなってるのが嬉しいし、ピノコがむっちりぷっちりしてるのも可愛い。

「サファイア女史の隠し事」は、手塚治虫オリジナルじゃありえない「えぇーっ」な結末に唸らされる。

端々に下田警部、スカンクといったら手塚ファンお馴染みの名脇役たちが再現されてるのも小憎らしい。

しかし、田口雅之のキャラクターは、よく泣くね・笑。



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