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紫式子日記

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『カーズ』


カーズ
カーズ



ガラにもなくディズニーアニメなんか観てきちゃったぜぃ☆

PIXERの新作『カーズ』ですよ。

総評を先に述べさせていただくと、いい話でした。ハイ。



「青年の成長物語」なんですね、シンプルな。

キホンに忠実な筋立てだったし、主人公が人間的(クルマ的?)に成長していく過程のエピソードがきちんと作りこまれているので、安っぽくなかったのです。

特にラスト、主人公のな行動がカッコいい。



70年代ロードムービーを意識しすぎなのには閉口したけど。

ただでさえストーリーが「古き良き」時代のものを下敷きにしているので、パロディくささが鼻に付くというか。

テーマ曲が全部あの辺の曲調なんです。

それでターゲット層も不明確になってる。

子どもにはわからない70's小ネタが満載だし、「小さい子供がいる親」の世代もハズしているし。

中高年を取り込もうにも、そもそも中高年は観ないんじゃないかという。



と、いろいろ言いつつもいい話だったので、もうそれで良いかなと。

帰りがけ、観に来ていた子どもが親に

「楽しかったー」

って言ってました。

子どもがそう言える映画なら、もうそれだけで良いよね。

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『甲賀忍法帖・改』浅田寅ヲ


甲賀忍法帖・改 (1)
甲賀忍法帖・改 (1)



サイバー!!!

Amazonレビューだかで誰かが書いてたんだけど、「表紙のまんまの中身」です。

もう、果てしなくサイバー

人別帖がケータイなんですよ。

SF忍法帖って言っても過言じゃない。



これはアンチも出るよなぁ。

アンチって言っても、びっくりしすぎなだけだと思うけど。

ネタが何であろうと私は寅ヲシンパなので、好き好き大好きなのですけれどね。

つぅか、カッコいいんで。

単純に。



「原作が一緒」ってことでたぶん『バジリスク』とは競合他社なんですが、もはやお互いに比較の対象ではないと思う。

やろうとしてることが根底から違うんだもーん

むしろ、このくらいブッ飛んでる方が、山田風太郎的でイイんじゃないかと思うのですが。

まぁ、好きずきですな。



でも『バジリスク』と読み比べた限り、忍術やキャラの設定は原作に忠実なんだよね。

解釈が自由なだけで。

そのさじ加減がステキな寅ヲ先生。



展開も速くて、痛快です。

最低3回は読み返さないと何が起こっているのかわからないのは、浅田寅ヲの持ち味だと言い張ります。

いゃー そのくらい脳にシゲキを与えるまんがじゃないとさ、読んでてもつまらんじゃん??




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『BLACK JACK NEO (2)』田口雅之


BLACK JACK NEO 2 (2)
BLACK JACK NEO 2 (2)



来ました、田口版『B.J.』第2巻っ!!

1巻のレビューはこちらっ。



今回の収録作品は幼児虐待がテーマっ!

脳に悪性腫瘍のできた母親が双子の息子に虐待を加えていた。

母親はBJの手術で回復するものの、息子たちは現在……という話なのです。

虐待された辛さを抱えつつも、母親に愛されてもいた、そのことを懐かしまなければいけないこと。

そして、その想いを大切に、他人を信じようと努力しなければいけないこと。

自身も母親を亡くし、父親を恨みながら生きてきたBJだからこそ言えるセリフが語られます。

エンドシーン、少年時代のBJが母親に語りかけるシーンの回想が切ない。



他にはピノコに肉体を与えた際のエピソードを基にした『P嬢の憂鬱』と、『BLACK JACK ALIVE』に寄稿した「心眼」が収録されています。

「私は“医者”ですよっ……

 “網膜”に写る……偽りの美醜などでっ……

 物事を見ないっ……」




BJではない、田口雅之オリジナル読みきり殺し屋ハードボイルド『クラウディア』も同時収録。

知ってたけど、やっぱり「こっちのが軸足なんだな」って感じ。



どれも良いハナシなのですが、虐待されていた双子の片割れ・サルタヒコーネ(言わずもがなで猿田がモデル)の鼻の描写がグロテスクで、ちょい、クる。

でもこの人……本当に画力あるんだなー ってのはわかります。よ。

ただ、ネーム上手くないんだよな。

「っ」が多いっ……。

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『リストランテ・パラディーゾ』オノナツメ


リストランテ・パラディーゾ
リストランテ・パラディーゾ



やれやれ、もったい付けてないでいい加減更新しましょうか。

まんがばっか読んでます。

どうも私の文化生活はむらがあって良くない。



『クマとインテリ』で異彩を放っていたbasso先生の、別名義によるヘテロまんが。

若い女の子・ニコレッタが、親より歳の離れた紳士・クラウディオに思いを寄せます。

クラウディオと関わる中で、彼の前妻やニコレッタ自身の母親などと、心ごと真っ直ぐ接するニコレッタが爽やか。

他の登場人物も、表し方こそ違えど、皆それぞれに優しいんですよ。

そしてたぶん誰よりも、オノナツメ自身がキャラクターを幸せにしようと思っている。

だからでしょうね、「心温まる」という表現が、上滑りせず、しっくりきます。



まぁ……老眼鏡紳士モノで売ろうという戦略が見えますが。

でも、老眼鏡紳士目当てでこのまんがを買う人はいるのかしら。

たぶん皆、買ってから(それこそ主人公のニコレッタのように)

「私 紳士大丈夫そう」

って思うようになるんじゃないのかしら。

かく言う私もルチアーノにヤられたから何も言えないんだけどさ。毒舌老眼鏡。

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『博士の愛した数式』


博士の愛した数式
博士の愛した数式



The号泣。

どうしてでしょう。

誰かが死ぬわけでも壮絶に愛の炎を燃やすわけでもないのに、何がこんなに胸を締め付けるのでしょう。

それはたぶんです。

愛はiです。

虚数です。

謙虚な数です。



元々「理系的なハナシ」は好きな人間なので、こういうお話はワクワクする。

博士の

「潔い数字だ」(24)

とか

「チャーミングな数字だ」(220)

っていうコメントも、いちいちほっこりするし。



道ならぬ恋をしていた義姉には「eのπi乗=−1」と書き送っていたのを、「eのπi乗+1=0」と書き換えるようになったのは、マイナスだった時間が「永遠である現在」として動き出したことを示している、みたいな解釈でいいのかしらね。



あぁ、だった……だなぁ。

ことばにしてしまうとそれだけなんですが、それをじっくり感じることができる映画でした。

大人になった√(吉岡秀隆)が数学教師として教壇に立ち、博士と数学の話をする……という映画独自の設定も見事だったと思います。

まとまりが出てた。

しかし、『半落ち』でも思ったけど、吉岡秀隆の芸能界でのポジションはオイシイよなぁ。。。

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