2008/06/16 Category : Comics 『月喰ウ蟲』大越 孝太郎 月喰ウ蟲★『猟奇刑事マルサイ』の人。『マルサイ』は猟奇サスペンスだったんだけど、これ読んで「へー、この人耽美だったんだー」ってなりますた。確かに『マルサイ』、ネーム(セリフ)の使い方とか構成とかコマ割りとかが、アングラ・シュールぽかったもんなぁ……。しかも掲載媒体★『ガロ』だったんだね……。確かに絵柄が黒の面積多くて、いかにもガロっぽい。中身もちゃんと耽美ですた。ちゃんと文学を通ってきてる人なんだろうね。特に「猟奇推理小説」っていうの? 乱歩とかの系統。そいや『マルサイ』にも人間椅子ネタあったぁね。だから、本人的にいちばん好きなのは巻末の『月喰ウ蟲』なんだと思う。猟奇推理小説作家による、自分の作品をなぞった事件の謎解き。この方向性が進んで、『マルサイ』に至ったんだろう。主人公が最後につぶやく自身のスタンスへの反省、そしてそれをたしなめるパートナーの言葉は、作者が自分に掛けている言葉のように見える。しっかし、センスいいなぁ、と思った。ねたましくなった。耽美ってグロと紙一重なんだけど、やすやすと両方呑み込んじゃってる感じね。次は↓を買う不思議庭園の魔物 (九竜COMICS) [0回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword