2007/04/13 Category : Art 『ゴシックとは何か』(再読) ゴシックとは何か―大聖堂の精神史やっぱ面白い本だゎ〜。前読んだときは発生期の「元祖」ゴシックばかり印象に残っていたけれど、今回は18〜19世紀の「ゴシック・リヴァイヴァル」に目が行った。『エロマンガ・スタディーズ』でも「ミーム」が全体を貫くキーワードだったけど、ゴシックもそうなった訳よね。ゴシックミーム。で、合理主義的な科学文明・産業社会が発展すると同時に、ゴシックの薄暗さ・不気味さがある層の人々に愛好され、ゴシック・ホラー、ゴシック・ロマンといった文学ジャンルになったってのも面白い話だよね。この辺のことは、この本の守備範囲外なんだけど。さらにその後「ゴシックミーム」は音楽分野に受け入れられ、それをMALICE MIZERのmana様が輸入し、いまや「ゴスロリ」なんて略称も定着してるんだから、人の文化ってわからんもんです。巻末、ガウディに関する記述が熱っぽくて微笑ましかった。ガウディは、ゴシック建築再建に携わった建築家の著書をガン読みしてたらしいです。「有機的」「グロテスク」「過剰」といったキーワードにおいてだけでなく、理論面においても「ゴシックの正統な後継者」なんですね。夏にはスペインに行きたい。 [0回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword