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紫式子日記

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「和」の再創造

「和」がオシャレの一要素として認知されるようになって久しいですね。

うちが中学・高校生の時分に和小物が「ひととはちがう」ことを求める女子の間で流行りだし、そのうち服にワンポイントとして和柄の布が縫い付けられるようになったと記憶しております。

今夏に及んでは浴衣が「ブーム」になりましたからね。

空〔zora〕とかgoukとか。

ここ見つけてまじ「すごっ」思ったけど。



かく言う村崎も和モノ最近好きでして。

今夏に下駄を買ったのを始まりに、和柄パンツ・羽織など、ちゃくちゃくと和モノを揃えだしております。

村崎、日本民族(というものが存在するならば)以外のどの民族にも属さないカオしてるのでね。

「洋」服より似合うじゃん、というのが正直なところ。



でもだからと言って「やっぱ日本人は『和』だよね〜」なんてひよった発言はしません
下駄履いたり羽織羽織ったり(う"、かぶった。。。)してて思うのですが、ありゃ最早伝統文化の継承とかじゃないよ、ホント。

異文化だもん。

「和モノはむしろ新鮮」とか言ってる雑誌! それは「むしろ新鮮」なのではなく「新鮮」そのものなんだよ。

アッタマわりーテキスト書いてんじゃねーよばーかばーかばーか。

(>内輪の皆さま 無断使用失礼……)



考えてもみなさいよ、明治の文明「開」化から200年、私たち日本列島の住人は生活を西洋化しよう西洋化しようとがむばってきたのです。

そしてその努力実り、生活はすっかりアメリカナイズされ、人々の体型も徐々に「洋服」が似合う形へと変化してまいりました。

道路は西洋的に石で固められ、ゴム底の靴でなければ歯が立たない。

歩幅大きくして歩く身体動作が一般化され、衣服は股下が自由になる形でなければ動きづらい。

でもこれ、もうみんなフツーでしょ?

これこそ今の私たちの「文化」でしょ? 例え根が浅くても。例え元を正せば輸入品でも。



西洋化に向かって突っ走ってた時代、ほとんどの人は着物とか下駄を日常に浸透した自分たちの「文化」として認知してなかったはずだよ。

西洋化ってのはいわゆる「日本文化」の否定から始まるんだから。

それこそ冠婚葬祭、スペシャルイベントのときに「日本人ごっこ」をするためのレンタル文化だと思ってたんじゃないかしら、というか思ってんじゃないかしら。



そしてそれはたぶん、今起こってる「和」ブームでもおんなじ。

て言うかこんなん書くまでもなかったね、「特殊なもの」だから「おしゃれ」になりうるわけであって。

ハイヒールにしろ重ね着にしろ、おしゃれなものは無駄なもの・非実用的なものであるのが常なんだけど、「和モノ」はホントその典型。

下駄は現代人の歩き方に合わない(だから私の選んだ下駄は、昔ながらの二本歯じゃなくて、サンダルみたいな「ソール」になってる)。

下駄は木製だからアスファルトの上を歩くと削れる(だから私の選んだ下駄は、ゴム底がついてた。それすら削れたので、今もっと硬いゴムに換えてもらってる。早く履きたい……)。

羽織は現代人の移動速度に合わない(羽織着てチャリで爆走すると、空気抵抗が激しい)。



アレなんだよね、西洋のテイストを使い尽くしちゃって、「新たなテイストを……」って求めた時に出てきたのが伝統文化テイストであり、アジア文化テイストだったんだよね。

所詮ファッション業界によって新しく作られた選択肢のひとつに過ぎないの。

ロリとかゴスとかの仲間。



そして私もまた、そういう「消耗品になりゆく選択肢」として「和」を選んでるの。

西洋文化に生きる人間として、物珍しいものを見る目で「和」を見て喜んでるの。

それは「日本文化」への侮辱であり、「私たちの先祖」への侮辱だとわかっているのだけれど(「未開人の文明」扱いしてるわけですから!)。



あるいはアレですね、200年西洋化目指して爆走してきた日本人が、西洋化の(ある意味)ゴールみたいなところに達して、空しさ覚えて立ち止まり、人が言うところの懐古主義に浸りたがってるというのもあるかもしれませんね。

でもその程度の懐古主義、ヌルいですよ。

そんなに自分たちのアイデンティティやらオリジンやらを確認したかったら、家全部日本家屋にして、道を昔ながらの草と砂の道にして、ってすればいいんです。

西洋式の生活しながら和の「テイスト」だけ取り入れようなんて虫が好すぎですよ。

そしてそれもまた、「日本文化」への侮辱でしょ。









ん、なんかミギのひとっぽいブログになってるぞ? と。。。

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