2005/03/17 Category : Comics 楠本まき『ひからびた胎児』 まんがリコメンドシリーズ第2段。本日は、昨日名前だけ出した楠本まきの『乾からびた胎児』です。楠本まきは好きですね。彼女に関しては、作品よりも彼女本人が好きです(笑) 耽美主義者のまんが家さんゆえか、話自体はダークだったりシュールだったりするんですが、はしばしに散りばめられているギャグがかわいくて、人柄のらぶりーさを感じます。あとはやはり画風ですね。本当に、印刷技術ギリギリ(?)のほっそい線を描くんですよ。割と初期から。しかもその線がぬめぬめした滑らかさを持っていて、視覚的官能の究極を見せ付けられている感じですね。彼女もビアズリー好きみたいで、ビアズリーに倣ったと思われるコマも見られます。でも、ビアズリーよりよっぽど素直に「キレイ」って思える。さてさて、先程彼女のまんがのストーリーを「ダーク」「シュール」などと表現しましたが、『乾からびた胎児』は、彼女には珍しく起承転結がはっきりわかりやすい。若手の売れっ子小説家・蓮見乙嗣のところに謎の少年・ナルアキが転がりこんできて、その少年の正体が明らかになっていくにつれ、主人公である小説家も過去と対峙しはじめる……みたいな話なのですが。しかも人情話なんです。読んだ後しあわせな気分になります。タイトルはアレな感じですが…; [1回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword