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紫式子日記

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『ミウミウ』やまだないと


ミウミウ
ミウミウ




やまだないとはエロい。

ということが、とくとわかる一作。



15の短編から成り、ほとんどがミウミウと呼ばれる黄緑の髪の女の子を主役としています。

ただこのミウミウ、統一されたひとつのパーソナリティを持ったキャラクターではなく、エピソードごとに設定が変わります……使い主によって、付与される人格が変幻自在なダッチワイフのように。



ひとつひとつの物語は、どこか幼稚で無邪気で、かなり成人まんが的。

文字通りヤマ無しオチ無しイミ無しの、頭悪ぅい系のエロまんがを想像していただければよろしい。

ミウミウが好きな女の子のことを考えたらペニスが生えてきちゃったりとか、

小学校のクラスに素っ裸で成人女性のミウミウが転校してきたりとか。

宇宙人が地球人の女の子をぶら下げて身体検査したり、

ピクニックをしていた先生と子どもたちが熊の着ぐるみを着たミウミウちゃんに襲われ、先生は「食べられ」ちゃったり。



しかし一般の成人まんがと『ミウミウ』が決定的に違うのは、「オヤジの目を持った女性」としてのやまだないとがこれを描いているという点。

この辺は『Girl Friday』の巻末対談からの受け売りですが……。

この人のまんがって、なんかどっかSMぽいところがあるんですよ。

SMっていうといろいろ定義が広いけど、嗜虐性があるっていうか。

「お尻ペンペン」は『Girl Friday』でも大切なモチーフだったし、『ミウミウ』にも出てくるし。

お中元で、ボンデージルックの女の子が届けられる話とかもあってね。

で、基本的に「男目線」のまんがなので、フォーカスはずっと、喘ぐ女の子たちに合わせられているんです。

それが、なんだかね。

やまだないとの、自虐行為の一環みたいに見えてくるんですよ。

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