2011/01/30 Category : Books 村上春樹『1Q84 BOOK3』読み終えていました。 1Q84 BOOK 3村上 春樹 実は2010年の大みそかに読み終えていました、『1Q84 BOOK3』。なんとなく自分の中で整理がつかないというか、読後感が散らかりすぎてて人に伝えづらいしメモにも起こしづらいしで他人に読ませるものとしてのblog記事にも自分用メモとしてのblog記事にもできなかったのだろうと思うのよなーネタばれ含みそうなので白文字にします。反転させて読んでね ネガティブな感想を述べると、BOOK1、BOOK2でせっかくあれほど混迷を極めて良し悪し抜きの盛り上がりを作っていたのに、BOOK3はそれらの回収に徹していて凡庸な物語に落ち着いてしまったなぁということ。語り手として牛河が加わるのも、たぶん「追われる」青豆と天吾だけでなく「追う者」の視点を加えることで状況をわかりやすく、読みやすい物語にしたかったからでないのと思うのですががが。と、たぶん一般的には「ふつうの小説だったなぁ」で終わってしまう気がするんですが最終的に私はこの物語に勇気をもらったので村上春樹さん、ありがとう なんだよな。感想というのはそもそも個人的なものなのですがその中でも特に、極めて、個人的な感想が以下。この感想に至ったのは恐らく、私の母が「証人会」の中の人で、私自身も子どもの頃青豆のように「証人会」の中で育てられていたという個人的な背景が大きく関与しているので、この物語を読んだ誰もかれもがそういう感想を持つわけではない とも思っているけどね。いゃもうだからBOOK1読んだときは自分がターゲットにされたみたいでびっくりしたよ、ガチで動悸がしてしばらく手ぇ止まって読み進められんかったもんね、しかもちょうど帰省してるときに読んでたから母親に見つからないように細心の注意を払ったしね!!!!まぁ、だから私はかなり主人公の青豆に自分を重ね合わせて読んでいた部分があるのだ。もちろん私は彼女のように強くはないけれど、彼女が決意を固めたり意志を明らかにする、全ての場面で勇気づけられた。勇気づけられたって言ってもそれで何か具体的な行動をするわけではないけれど、過去に経てきた自分の意志で行った決定のいくつかを肯定してもらってる感じというかね。この青豆ってーのは小学生の頃に恋した天吾をずぅっと一途に想っていて、だけど二度と彼と出会ったりましてや結ばれる訳はないって諦めていて奔放な性生活を送っているという鼻持ちならん一途ビッチ(造語です)で、その上最後は結局天吾とハッピーなエンドに至ってますます鼻持ちならんやっちゃなんだけど、それでもおめでとうと心から思ったし村上作品の中でいちばん好きな女性キャラクターだなー と思う。世の中的な評価はどんなんだか知りませんが(たぶん高くはないと思ってる訳ですが)、私にとってこの作品を読んだことは、少なからぬ糧になったと思います。また何年後かに読み返すかもね。文庫化したくらいのタイミングで。1Q84 1-3巻セット村上 春樹 [1回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword