2008/03/28 Category : Books 『柔らかな頬』桐野夏生 なんか最近なにを読んでも人間の「業」を感じてしまうのですが本のセレクトが悪いのでしょうか。どなたか宜しくご指南願います(´・ω・)と、いうワケでまた「業」まみれなミステリです。むしろミステリの良し悪しってそこに如何に「業」がきちんと描かれてるかによる、みたいな気がしてきたぞ。犯罪って人間の「業」の極端な現れ方の一面ですもんね。宮部みゆきはそこんとこすごく意識、というか、人間の弱さ・脆さをすごくちゃんと描き出すよね。今回読んだ桐野夏生は、人間のエゴイズム?残酷さ、身勝手さをこれでもかって描いてた。いろんな登場人物の視点を交錯させる、なんて手法まで使って。事件を境に、他人の酷さ・自分の酷さを自覚して、それでもなお生きていかなければいけない。たぶん他の作品だとまた別のテーマなんだろうけどね。結末も救い無い。これ、読んでるこっちもキツいけど、作者自身がいちばん消耗してると思う。。。そこんとこ行くと森博嗣って、ミステリというよりも純粋な知的娯楽を求めてる感じだね。 火車 (新潮文庫)すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER (講談社文庫) [0回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword