2006/09/17 Category : Art ラウル・デュフィ展 《旗で飾った船(レガッタの祝祭)》1946年 油彩・カンヴァス ©ADAGP,Paris&SPDA,Tokyo,2006大丸ミュージアム・東京ニテ。Cow Paradeを追いかけて東京駅に出たら、やっているのに気づいたので寄った。改めて思ったんだけど、この人の絵や線ってホント、せせこましいところがないんだなー。画像の『旗で飾った船』の右から2番目の船、この帆を表現する曲線に、デュフィの作風が凝縮されてると思う。解説文にジョワ・ド・ヴィーブル「生の喜び」ってことばが紹介されていて、あぁなるほど、それなのか……とミョーに感じ入った。所詮大丸ミュージアムなので、ラインナップはそんなに華やかじゃなかったですけどね。絵画は全体の1/4〜1/3くらいで、ほとんどはテキスタイル・デザインの仕事が紹介されているんです。しかしテキスタイルでもデュフィはデュフィをきちんとやっているので、見ごたえはあるっちゃある。以下、気に入った作品メモ。 ◎『プロヴァンス風景』水彩油彩より水彩のが、のびやかでデュフィ! って感じするね。たっぷりした筆の遣い方が「らしい」。塗り残しも味にできる辺り、さすがだと思う。◎『ヨーロッパの各首都』水彩デュフィって赤か青か、みたいなイメージがあったんだけど、これは珍しい色遣いで目を引いた。紫・オレンジ・黄色・青が淡く溶け込む背景なの。すごくきれい。濃くても淡くても、やっぱりこの人は「色彩」の人なんだなー。◎『蒸気の媚薬』油彩あー、でもやっぱり油彩!しっかりした色彩と、奔放な筆のタッチがたまらない。即興のようでいて、理想的なフォルム・構図を描いてるのがすごいよね。◎『闘牛』ドレス超大判のスカーフをそのままドレスに仕立てたよう。赤をベースにしたラティーナな色遣いといい、周囲を縁取る黒のフリンジ、胸元の黒レースといい、何から何まで強烈でときめく。平面に拘束されない服飾デザインの方が、デュフィには合ってたのかも、とまで思わされる。◎『バラ』布地これは着たいと思った。エンジバックにピンクと赤のバラ、葉はペールグリーン。すてき。これで油彩の『バラ色の人生』もあったらサイコーだったのにな〜。◎『ヴァイオリン』布地これはすごい。原色の赤・青・緑・黄色、それと白・黒、全部使ってある!すごくにぎやか、かつオシャレ。生きてる! って感じがする。◎『横たわる裸婦』素描展示のラストは素描です。色付けがされてない分、妙にここだけしん、としてる。特にこれは、消え入りそうなくらい優しい線と雰囲気で描かれていて、なんだか泣いちゃいそうになりました。展示は9月26日(火)まで。行くなら急いで! [0回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword