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紫式子日記

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categorize-categorized-categorizing(再録)


またも旧ブログからの転載。

木戸村咲さんと、何度かこの関連の話をしたので。

しかし初期の記事は、無闇な長さに世間知らずな気合を感じますね。



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最近新たな知り合いを作る機会に恵まれているのだけれど、どうも私は大半の人に美大生専門学校生だと思われるらしい。

と、某日吉キャンパス生に言ったら、「だってそう見えるもん」て言われた。



いゃ、別にそれで損したとかそういうんではないんですが、やっぱ実際と違うカテゴリーに分類されると「ん〜」って思う。

皆さんそんなにカテゴライズ好きですか、てな気になる。



れーっとぉ〜、かん かぁてごらい そっゆ〜のわーすれてみっましょ〜ぉ♪

とまでは言いません。よ。言いません。

だって皆ついカテゴライズしちゃうでしょ。



たぶんカテゴライズっていうのは精神の防衛機構なんだよね。

ヒトはじめ生物が最も恐れるのは、たぶん未知のものなんだよ。

認識したり把握したりできない対象。

認識・把握しなきゃ対策も接し方もわからない。

だから見慣れないものに出会うと、即カテゴライズを始めてしまう。

既知のグループに当てはめて「それ」の属性・性質を見定めようとする。

生物か無生物か。

ヒトかヒトでないか。

男か女か。

フツーかヘンか。

右か左か。

付き合ったら危険か安全か。

付き合ったら損か得か。

四大生か専門学校生か……て並列して書くとマヌケだな。


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『十二人の踊る姫君』カイ・ニールセン画


十二人の踊る姫君
十二人の踊る姫君



おしろいとスカート
おしろいとスカート



ひょっとして私、ニールセンの話したことなくない!?

挿絵画家です。

ビアズリーに影響を受けたという、細い、ほっそぉ〜い曲線が村崎のツボ。

気持悪いくらい細かいところまで模様とか描きこむんですよ、この人も!

病弱そぉぉ〜な人物の顔もたまりません。



加えてこの『十二人の踊る姫君』は話も面白いのでね。

ストーリー自体は皆さんどこかで聞いたことあると思いますが、是非ニールセンの病的に繊細な絵で楽しんでいただきたい。

やや毒のあるロココ、て感じです。

表題作の他に、3篇のミステリアスな童話が収録されています。

姉妹編の『おしろいとスカート』もセットでどうぞ。



本命はもっとダークな『太陽の東、月の西』なんですが、絶版なんですよね。

復刊ドットコム、100票超えてるんだから早く交渉しなさい。

「世界むかし話<北欧>」の挿絵のうち、半分がニールセンの『太陽の東、月の西』からの転載です。

現況ではこっちでガマンかな。



世界むかし話〈北欧〉
世界むかし話〈北欧〉

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<世論調査>「間違った戦争」43% 「やむなし」29%


<世論調査>「間違った戦争」43% 「やむなし」29%



毎日さんの、太平洋戦争についての世論調査でこんな↑結果が出たそうで。

悪くない傾向だと思います。

ってか、「あの戦争が」じゃなくて、「いかなる戦争も」だと思ってるけど、私は。



あと、続きに

「分からない」という回答も26%あり、日本人の戦争の評価は必ずしも定まっていなかった。

ってのもありまして。

まぁそのつながりで

戦争責任に関する戦後の議論については「不十分だった」との回答が75%に上り、「十分だった」の14%を大きく上回った。

という結果が出ていて「あぁ、納得」となるのですが。



うん、『ヌードのポリティクス』にも戦争に関するパートがあって、

被害者として、襲いかかった出来事を記憶するのは難しくない。

けれども加害者としての記憶は、加害者である当事者が意識的に忘れぬ努力をしなければやすやすと過去に置き去りにされてしまう。


って書かれていました。

当然のことゆえ、わすれがちなことだよね。



あと、気になるのが、20代と70代の傾向が似ていること。

「間違った戦争」との回答は(中略)年代別では、20代と70代以上が3割台で、ほかの年代に比べてやや低い傾向がみられた。

戦争責任に関する議論が十分だったかどうかでは、男女とも「不十分」との回答が7割を超えたが、年代別では20代と70代以上で6割台だった。


……あれ、うちらの年代と30歳代以上って、ひょっとして歴史教科書の内容違ったりする……?

それとも20歳代は皆「わからない」って答えてたんだろーか。



あと今週のブラック・ジャック




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私のフェミニズム観


下の記事に寄せて……と申しますか。

私もフェミニズムの何たるかをキッチリわかっていなかったかもしれないという自戒を込めて確認。

だから人によっては「んなの常識だろバーカ」ってところもあるでしょうが、そこはご容赦。

あと、あくまで「私の」フェミニズム解釈であって、他の論者さんとズレるところがあるのもご承知願います。



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現状に満足できている、と言うか、適応できている人は良いんですよ。

ただ、それができない人もいるんです。

そして、居心地の悪さを覚えている人がいる以上、環境を整えて(あるいは、調えて)あげるべきだ……というのがフェミニズムの姿勢ではないかと。



だからそれは決して男女を問わない話なんですよね。

ただ、そういう傾向は女性により強く見られるから、"feminine+ism"と名付けてあるだけで。



そしてその見方で世界・社会を見ていくと、「性別ゆえ」以外にも「セクシュアリティゆえ・民族ゆえ・人種ゆえ・年齢ゆえ・階層ゆえ」に居心地の悪さを感じている人がいる。

なので、その人たちが不快にならないような社会にしていきたいと考えて、そのために行動する……というのがフェミニストの動き方なのかと思います。



その際、既存の環境で居心地良く暮らしている人の居心地を悪くしてはいけない。

既存の環境に満足している人も、していない人も、居心地良く暮らせる環境になるよう、調整しなければいけない。

互いに不快感を抱くことなく、平穏に共存できるようにしていく。

そのためには恐らく、満足している人はしていない人の、していない人はしている人の考え・好みを知って、(理解はできなくても)許容する必要があるでしょう。

ひょっとしたら、そうなるようにするのもフェミニズムの仕事なのかもしれません。



初期のフェミニズムはまた違い、「男損女肥」的なところもあったかもしれませんが、今のフェミニズムは少なくともこの段階まで来ているように見えます。

ここまで来ると自由主義・平和主義を含んでいるとも言えましょうか。



以下、『ヌードのポリティクス』より抜粋。

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『ヌードのポリティクス』笠原美智子


ヌードのポリティクス―女性写真家の仕事
ヌードのポリティクス―女性写真家の仕事




自分的夏休みの課題図書、1冊クリアしました。

これは面白かったです。

今日1日で読めちゃった。

ハードカバーこんなに速く読むの久しぶり。



相も変わらずフェミ本です。

長い間「男の理想美を反映したもの」だったヌードを「女にとっての自分の姿」として扱っている諸アーティストの紹介。

アーティスト&作品の羅列ではなく、社会学的・ジェンダー学的考察がメイン。



1940年以後に生まれた世代は、女性が女性独自の視点を獲得していると述べられています。



「あなたの身体は戦場である」と女性アーティスト、バーバラ・クルーガーはズバリと言ってのけた。

それは過去および現在における女の裸の利用と侵犯への認識であり、警句である。

ヌードにおける男と女の非対称性がやっと認識されたのは70年代以降である。

女の身体が一度として女のために描かれてこなかったことが認識され始めたのである。

そして女たちが自分の身体への主体性を回復するために様々に試み、様々な作品が生まれることになる。




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