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紫式子日記

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『ヨコハマメリー』


ヨコハマメリー
ヨコハマメリー


オフィシャルWebサイト



『太陽』と二本立て。

アップリンクに来てるときからみよーみよーと思ってたけど、

けっきょくのびのびになって今になっちまいました。



横浜の名物的存在だった娼婦「ハマのメリーさん」をめぐる、

メリーさんとゆかりのある人々、街の人のインタビューが中心の

ドキュメンタリー映画。

ラストには「老後」をすごすメリーさんも出てきます。



知ったような言い方だけど、たぶん戦後60年っていうのは

日本史でも例を見ないほど社会の「発展」「変化」が

めまぐるしかった期間で、

その何十年ものあいだ、

戦後の米軍相手の娼婦「パンパン」のまま生きてきた

メリーさんっていう人は……

何を見てきたのだろう?

横浜の街は、彼女にどう見えてたのだろう?



清水節子が撮りかけて頓挫したっていう

メリーさんのドキュメンタリーのフィルムがあれば、

たぶんもっと厚みのある内容になったのにね。

紛失しちゃってるんだって、残念。



あと友達のおじいちゃんが「街の人」として

出ていたらしい。

それ知った上でもっかい観たいな。

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『太陽』


太陽
太陽


オフィシャルWebサイト



ソクーロフが昭和天皇を描いたってやつで、

やっと日本で観れるようになったみたいに

小耳にはさんではいたんだ。



早稲田松竹に来たので行ってきました。



「人間」としての昭和天皇(だから「ヒロヒト」といったほうが正確かもしれない)

焦点を当ててるっていうけど、まさにそのとおり。

イッセー尾形がすごく繊細な演技で、

傷つけられた小動物のような人物として

「ヒロヒト」を演じています。



「あっそ」が口癖で、さいしょギャグのように

思われるんだけど、実はそれが傷ついたときの

リアクションだって気づいてせつなくなった。



最後のほうで桃井かおり演じる皇后と交わされる、

「(天皇であることに)何か不都合がありましたか?」

「あれは不便だよ。よくないよ。」

「……あっそ。」


みたいな会話がじんときた。



ただ、すごぉーく静かな、淡々とした、単調〜なつくりの映画です。

すみません、とちゅう寝ました。

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『大奥』


映画版 大奥 (出演 仲間由紀恵、井川遥、及川光博)
映画版 大奥 (出演 仲間由紀恵、井川遥、及川光博)


オフィシャルWebサイト



これは映画の『大奥』ね。

まんがはこちら



けっこう、おもしろかったです。

なんたってミッチーの役どころがオイシすぎてウケた。

あと西島秀俊&谷原章介(祝・ご成婚)っていう二大イロオトコ

同時フレームインしててどうしようかと思ったw



あと高島礼子&浅野ゆうこがいい味出しすぎだった。

仲間由紀恵もよくやってたけど、

やっぱり悪役はあるていど堂が入った人じゃないと

できないよね。



ハナシもなんだか「オオヤケとワタクシの入り混じり」みたいな感じで

「プチ鹿鳴館」ぽく楽しませていただきました。



2時間ドラマっちゃー2時間ドラマだけど、ね。

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Art@Agnes


Art@Agnes2007という催しがあったのですよ。

神楽坂の「アグネス ホテル アンド アパートメンツ東京」で。



いろんなギャラリーがホテルの客室を展示場に使って、

抱えているアーティストの作品を展示するというもの。



シュウゴアーツが森村泰昌の作品を出すってンで行ったんですけど、

ほかにも面白い作品に出会えてhappy。



あと、コレクターふうの方とかバイヤーみたいな方が多くて、

ちょっと「ギョーカイ」をのぞいた気分になりました。



ただ人が多すぎたうえに

いかんせん「展示」を目的としたつくりになってないから、

すっごい混雑してましたけどね。

バスルームのガラス張りとかバスタブを

上手く使って展示してるところはあったけど……。

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スーパーエッシャー展


理系アートの至高。





そういやいってきましたよ、「スーパーエッシャー展」

Bunkamuraにて。



4日の15時にいったら「チケット売り場まで60分待ち」

し……死ねよ……

しょーがないから同伴者と渋谷の街をぶらぶらして、18時ごろ

「リトライしとく?」

と行ってみたら「ただいまの待ち時間 0分」

(・∀・)!



しかし中に入れば人・人・人……。

初期の(だまし絵ですらない)フツーの版画にすら人だかり。

ワタクシ実は、ビアズリーとかエッシャーみたいな

「印刷芸術」(ってカテゴライズしていいかな?)

画集で観たほうが満足度高いの人なので、

これにはいささかびつくり。

まぁやっぱ、実物の細密さには感銘を受けるけれども。。。



この展示で必見なのはやっぱ! 動くCGでしょう!

だまし絵が動く! 無限につながる!! 無限に広がる!!

脳内に無限の世界を生ぜしめながら、

有限の紙の面積しか与えられていなかったエッシャー。

50年かかりましたが、2次元は無限を手に入れましたよ、と伝えてあげたい。



それから、こっちはほとんど気に留めてる人がいなかったけど、

楽曲の旋律をうずまき上にプロットする楽譜に感動した。

うずの1周が1オクターブ、内側ほど高い音、外側ほど低い音。

もっとスゴいのが、それが実際のメロディに合わせたアニメーションになってるぅ!

曲はバッハの『イノベンション第1番』で、このチョイスがまた秀逸。

なぜかって、この曲は同一主題をくりかえした規則的なもの。

旋律と描画、ふたつの規則性にしたがって動く色のうずまきは見事。



それを観ながら思ったのは、

バッハとエッシャーってやったことが似てる……

ということ。

どっちも厳格な理論に則った「規則性の世界」を描き、規則性の美しさを示した。

けれど、どちらもどこかでその規則性をハズし、有機的な美しさも持たせている。

だからエッシャーは「数学者」でなくて「芸術家」として歴史に名を連ねている。



そしてバッハにもエッシャーにも感じるのが、無限を見た人間の感動

天の高みに上るバッハのオルガン曲と、

どこまでも続いていくエッシャーの正則分割。

私の中では同じかもしれない。



数学者や地質学者ともかかわりがあったというエッシャーは、

西洋美術史に「数字の美しさ」を持ち込んだ

勲功のハッカーだったかもしれない。



ガウディもモザイクで無限の小宇宙を表現したり

サグラダ・ファミリアの形状を物理学的に決めてたり、

理系的要素って「美」と親しい隣人なんですよね。



『たけしの誰でもピカソ』で5日、

「数学でキレイになる!」って企画をやってて感動したので、エントリ書くことにしました。

「でんぐりでんぐり」はカワイイよね。

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