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紫式子日記

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映画「善き人のためのソナタ」


善き人のためのソナタ スタンダード・エディション
善き人のためのソナタ スタンダード・エディション


★公式サイト



いっやもーまじよかった!!!!



この映画はすごい素晴らしすぎる

あまりにもあんまりで筆舌に尽くしがたい



ストーリーが巧み!

淡々としていながら

ドラマチックな展開。

脚本も上手い。

シメのセリフが粋だった。

もちろん音楽も!

題名を興醒めさせない

見事さだった。



個人的に印象深かったセリフは

(反体制的だった脚本家に)

「新生ドイツで何を書くんだ

 信じるものもなく

 反発する対象もなく」


それと、ベルリンの壁崩壊の

ニュースを聞いて、

暗い室内から明るい通路に

出て行く場面
と。



いぁー全くツッコミどころが

思いつきません。


いい映画観たわー

映画って本当にいいもんですねー

って思えた。

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森村泰昌「美の教室、静聴せよ」展




横浜美術館展覧会概要



行ってはきたものの。



すでに森村さんを知ってる人には

物足りないかもしれません。



新作もないですし、

新しい見解が発表されている訳でもない。



代表作が並び、

無料貸し出しの音声ガイドで

森村さん自身によって解説される、

森村泰昌入門、という印象を受けました。



そして「授業」形式の構成、

本人による音声解説というのは、

森村さんが常々主張する

「自由に鑑賞する」

ことを妨げる
気がするのですが、

どうでしょう。

確かに予備知識が必要な

展示内容ではあるのですが……。



そしていつもどおり、

「森村は多くを語るが、

自作の意味をコメントすることは

微妙に避ける。

意味はつねに謎、

空白のままにおかれる。」
(岡部あおみ)

モリムラは何を考えていたのか?

いま、何を考えているのか?

これから何をするつもりなのか?

「奥ゆかしい」彼は、

今回も語らずじまいなのです。

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『薬指の標本』小川洋子


薬指の標本
薬指の標本


おうわさはかねがね、

といった感じの本。



やっとこ読みまして。



なんか、オンナ版村上春樹みたいだと思った。

日常と異世界がひとつづきに

なっちゃってる感じが。



でもゴシック・ロマン的な雰囲気

(確かにこれはフランスを舞台に

映画化したくなる)とか、

エロティックな事柄への感性は

とても「女性」的というか、

「乙女」的というか。



うーん、でも

フランスの匂いがして、

なおかつハルキの

妹みたいな匂いがして、


っていう以外に、あまり

印象が残らないのが

難点といえば難点か。



ちょっと、そういう「雰囲気」が

鼻について、

主人公に共感したりとか、

しそびれた印象があります。

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「アンリ・カルティエ=ブレッソン 知られざる全貌」展


東京国立近代美術館展覧会情報


アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶


「Pen」に国立近代でやってるよー

というのが書いてあって、

慌てて馳せ参じた。

Pen (ペン) 2007年 7/1号 [雑誌]
Pen (ペン) 2007年 7/1号 [雑誌]


「マグナム」展のことも

以前取り上げたけれど、

今回のはブレッソン単独です。



さすが、作品数がハンパない。





見所は本舗初公開の

ヴィンテージ・プリントかもしれません。

ブレッソン自ら現像した

プリントがほとんど。

だから、彼自身の解釈を

もっとも的確に反映した

プリント
といえましょう。

それは、グレーがかっていて、

どこかぼんやりと溶けそうに、

優しい印象のものでした。





展示構成は、撮影現場となった国々別。

これはフォト・ジャーナリストとしての

彼の生き方を重視しての構成といえます。

見比べて思うのが、

どれも確かに「ブレッソンらしい」のですが、

それと同じくらい「その国らしい」



これはひとえに、

ブレッソンがそこに暮らす「人々」

大切に観ていたからではないかと思います。



写されている景色や人々は、

どこかコミカルで、少し物悲しい。

特にアメリカの写真には、

ロックウェルのイラストと

似た部分を感じました。



とはいえこの構成はあまり後味が残らず、

国立近代美術館の展示にしては

やや物足りない印象も受けました。

どうやら世界各地を巡業している展示で、

国立近代オリジナルの構成では

なかったようです。

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